□◆□…優嵐歳時記(247)…□◆□

  柿熟れて熟れるばかりの重さかな     優嵐

柿は日本に約九百種あり、KAKIとして外国に通用する日本を
代表する果物です。柿が詠まれるようになったのは俳諧以来のこと
で、和歌の時代には柿がとりあげられることはありませんでした。
近代以降の俳句では柿が大好物だった正岡子規が「柿食へば鐘が
鳴るなり法隆寺」と詠んでいます。

柿には甘柿と渋柿があり、最近では甘柿はまだしも渋柿はたくさん
なっても採られることもなく、そのままになっているのがほとんど
です。昔なら子どもが取って食べていたという話もききますが、
お菓子になれた子どもは、その辺になっている柿など見向きもしな
くなりました。