霜の朝
近所の小学生が集団登校していく姿が見えました。「え?これだけ」というぱらっとしたひとかたまりです。周辺部は宅地開発が進み新しい家やアパートが続々と建っています、それでいてこの人数。日本はすでに人口減少社会に入っていますが、世界の人口は2012年に70億人を突破したそうです。

ただし、人口増加のスピードは鈍っています。先進諸国の出生率は人口均衡を達成する2.1をずっと下回っていて、ヨーロッパの人口は今世紀末には現在の4億6千万人から3億5千万人になる見込みです。人口増加の激しかった発展途上国でも徐々に出生率は下がっています。世界の人口が90億人に達するのは2070年ごろの見込みです。しかし、100億人には達しないでしょう。

現在の先進国の出生率(女性一人あたり1.5人)が世界的に定着すれば、世界人口は2200年には現在の半分になり、2300年には10億人をわずかに下回るくらいになるとか。人類は20世紀後半以前までは死亡率が高く、感染症、飢餓、戦争によって失われる人口を補うためには高い出生率が必要でした。今はそれが反転して、低い出生率、低い死亡率によって安定した社会になるための転換期を迎えています。21世紀にはそれにふさわしい社会制度が整っていくことでしょう。

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