いかなご 
スーパーへ行ったら、いつもよりどっさり積まれた生姜の前に「いかなご漁2月26日解禁」との貼紙がありました。くぎ煮のシーズンだなあと思いました。くぎ煮とは、生のいかなごを醤油、砂糖(ざらめ)、生姜で煮詰めたもので、できあがりが折れた古釘のように見えることからこう呼ばれます。家庭で作る場合でも少量ではダメで、鍋にいっぱいとか、大量に作ります。そして、ご近所に配ったり、遠方の親戚や知人に送ったりします。播磨地方の春を代表する味覚です。

いかなごはイカナゴ科の体長20cmほどの細長い魚で、日本全国にいます。瀬戸内海での産卵期は12月から1月にかけてであり、孵化した稚魚は春になると大群になって浅海に押し寄せます。瀬戸内の春は桜鯛の季節であり、これらの稚魚が鯛の格好の餌になります。
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