枯葉 
バルセロナでおこなわれているフィギュアスケート・グランプリファイナルの模様を早朝からライストで見ています。昨日は羽生結弦選手がSPで、またまた歴代最高点を更新する演技。2位と20点近い差がついてしまったので、彼の三連覇はほぼ決まりでしょう。

今朝は女子のSPがおこなわれ、浅田真央選手の演技を見ました。NHK杯同様ルッツジャンプが抜けてしまいましたが、トリプルアクセルは決まりました。フィギュアスケートファンの方のブログを読んでいると、彼女がなぜこんなに人気があるのか少しわかってきました。

彼女の今季のプログラムは女子としては最高難度の演技構成です。ルッツはアクセルに次いで難しいジャンプであり、3-3の連続ジャンプとして組み入れているフリップ、ループというのはそれらに次ぐものです。

彼女のジャンプが抜けてしまったり、回転不足になるのを見て、もっと難易度を落として滑れば楽に勝てるのに、と歯がゆく思う人もあります。しかし、彼女はそういうことをしない。一年の休養を経て再び競技に戻ってきた動機付けの最大のものは、自分がやれる精一杯のことにチャレンジしたい、ということでした。

トリプルアクセルを跳べるのは現在の女子選手ではふたりしかいません。羽生選手が男子ではSPで100点越えを成し遂げていますが、女子ではその100点越えに匹敵するのが80点越えであり、それが実現できそうなのは、今のところ浅田選手だけです。

世界選手権に3度、グランプリファイナルに4度優勝し、年齢的にフィギュアスケーターとしてはベテランの域に入りつつあるのに、今もなお挑戦する姿勢を失っていません。手堅く勝ちに行く、無難にまとめる、そういうことをしない。こういうところがファンをひきつけてやまないのだろう、と思います。