□◆□…優嵐歳時記(315)…□◆□

   さっぱりと冬枯道を帰りけり    優嵐

「冬枯(ふゆがれ)」とは、冬が深まって野山が枯れ一色と
なった景色をいいます。冬枯れの景もまた古くから日本人の
心をとらえてやまないものです。この枯れの景色も、緑の
春夏があればこそだと思います。

落葉樹は完全に葉を落としきって、雑木林はすっからかんの
風情です。乾いた風が吹き、ごちゃごちゃうっとおしいものは
すべて背後において、どこかへ行きたくなります。