優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2006年04月

□◆□…優嵐歳時記(753)…□◆□

   森染めて続々と咲くつつじかな  優嵐

山桜の季節がほぼ終わり、森はどこを見てもつつじの
柔らかい紫色でいっぱいです。姫路の森でみられるのは
コバノミツバツツジです。枝にはまだこれから咲く蕾が
たくさんついており、しばらくつつじの天下が続きます。

気温があがり、昼間はいいお天気で、夏の気配も漂う
ような陽気でした。日の光は驚くほど強くなっており、
これからは紫外線対策をしっかりして戸外に出ないと
いけません。すでに8月半ばと光の強さは同じくらいと
考えていいのですから。

060419

□◆□…優嵐歳時記(752)…□◆□

   竹林へ桜吹雪の続きけり  優嵐

最後のお花見を楽しむために連日増位山随願寺へ足を
運んでいます。ドライブウェイを上り下りするのは
オートバイの足慣らしにもぴったりです。境内地には
梅林の他に竹林もあり、そろそろ筍のシーズンのよう
です。

雨続きでここ二週間テニスをしていませんでしたが、
久しぶりにナイターでプレーしてきました。コートの
横に大きな桜があり、ナイター照明の中でどことなく
なまめかしい雰囲気を漂わせながら立っています。

060418

□◆□…優嵐歳時記(751)…□◆□ 

   風あれば風の強さの花吹雪  優嵐

青空が広がりました。明日も晴天の予報ですが、水曜日
にはまた下り坂の様子です。いつの間にか四月も後半に
入り、暦の上での春はもう二週間と少しです。風がなく
ても桜は絶え間なく散っています。

今日はランチを持って随願寺に行き、本堂前の桜で
お花見をしました。オートバイですのでお酒を飲むわけ
にはいきませんが、青空の下でようやく満喫する桜です。

060417

□◆□…優嵐歳時記(750)…□◆□

   飛花ひとひら舞う午後の日の傾きに  優嵐

午後からお天気が回復し、オートバイで随願寺まで行き
ました。麓から距離は短いですが、傾斜のある曲がり
くねったドライブウェイがついています。平地の桜は
半分ばかり葉桜になっていますが、ここではまだまだ
満開です。

人の姿もなく、本堂の前の見事な枝ぶりの桜を堪能しま
した。境内ではようやくハクモクレンが花を咲かせよう
としています。高度差はお花見にはありがたいものです。

森ではあちこちコバノミツバツツジが花開いており、
足元にはヤマザクラの花びらがどこでも見られました。
有明の峰に立つと、周囲の山肌から桜色がほとんど消え
ています。カエデの若葉が出始めているのにも気がつき
ました。確実に着実に自然は姿を変えていきます。

060416

□◆□…優嵐歳時記(749)…□◆□

   風少し吹いて夕べの花の冷え  優嵐

雨の週末です。今週はずっとお天気がぐずついて、太陽
を見ることがありませんでした。菜種梅雨といっていい
かもしれません。川原に菜の花の黄色が目立ってきました。

明日もどうやら雨模様で桜はこれですっかり葉桜に変わり
そうな気配です。青空の下で満開の桜を見ることが
なかったのが、今年はちょっと残念でした。

060415

□◆□…優嵐歳時記(748)…□◆□

   バイクにも花びら流れくる午後に  優嵐

冬から春にかけてオートバイに乗らずに放っておいたため
にバッテリーがあがってしまい、交換してもらいました。
午後、久しぶりにオートバイに乗って姫路城とその隣に
ある城内図書館へ行ってきました。

お城の桜は「落花盛ん」という状態ですが、まだまだ十分
お花見は楽しめます。今夜は満月です。雲が多く満月を
拝むことができるかどうかは微妙ですが、夜桜見物のため
に場所取りをしているグループがいくつかありました。

060414

□◆□…優嵐歳時記(747)…□◆□

   花屑をつけしポストに投函す  優嵐

桜は咲いているときの美しさ以上に散り際の美しさが愛で
られてきました。咲き誇った花もそのひと時が過ぎると、
美しいままにさっと散っていきます。

一陣の風にあおられて花びらがまるで雪のように舞うさま
をさす季語が「花吹雪」や「桜吹雪」であり、地面や物
の上に散った花びらは「花屑」あるいは「花の塵」と詠み
ます。屑や塵さえ「花」がつくとなんとも風流です。

060413

□◆□…優嵐歳時記(746)…□◆□

   葉も花も森に明るき山桜  優嵐

家の周りでは桜の花びらがあたり一面に散っています。
道路も、駐車場の車もみんな桜吹雪を浴びてどこかに
花びらをつけています。全部集めたらなかなかの量に
なるのでは、と思います。

今日は雨がやんで午後からは日差しも見えてきました
ので、随願寺へ行きました。梅はさすがにもう終わり
ですが、桜が満開でした。標高250mほどですが、それ
でも平地よりわずかずつ開花が遅く、ほとんど散って
いません。

森では次々ヤマザクラが開いています。梅林の傍らに
あった大木のヤマザクラも花をつけています。有明の峰
から周囲の山を見ると、桜がこんなに、と思うほど
ヤマザクラの淡い色で覆われています。

060412


□◆□…優嵐歳時記(745)…□◆□

  咲かせつつ散らせつつ降り花の雨  優嵐

昨日からの雨が今日も一日降り続きました。さきほどは
激しい雷鳴と稲光で、桜時の春雷でした。明日もまだ雨
が続く様子で、このころはお天気が崩れやすいとはいえ、
これほど続くのは珍しいことです。

桜が散ってしまう前に、と姫路城へ行ってきました。
雨にもかかわらず、大勢の人が桜を見ながらそぞろ歩き
をしていました。よく手入れされた満開の桜が天守閣を
彩っており、雨天でしたが、華やかな雰囲気を楽しむ
ことができました。

ソメイヨシノだけでなく、オオシマザクラやヤマザクラ、
シダレザクラも混じって咲いており、壮観です。桜の間
を通りながら上を見上げると、空も桜、足元にも散り敷
いた桜、と桜尽くしの贅沢ができます。「城は桜、桜は
城」です。

060411


□◆□…優嵐歳時記(744)…□◆□

   とどまれと思えし今の花盛り  優嵐

一日中雨が降り続きました。満開を迎えた桜の下はすで
に散り始めた花びらで桜色に染まっています。雨でも
晴れでも桜は変わりなく咲いて散っていきます。咲き
始めたのが先週の半ば。暖かい日が続いたせいか、開花
のスピードは速く、最初の雨でもう散っていこうとして
います。

桜ほど、時間の過ぎ去るのを止められたら、と思わせる
花はありません。ただ、あっという間に咲き、はかなく
潔く散ってしまうからこそ桜が日本人にこれほど愛され
たのだ、と思うのも確かなのですが。

060410

このページのトップヘ