優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2007年09月

□◆□…優嵐歳時記(1224)…□◆□

  くっきりと秋の彼岸に入りにけり  優嵐

今日も終日晴天で気温が高く、まだ真夏のような服装で
過ごしています。空気が澄んでいるため、日差しが特に
強く感じられます。昼間の水道水が温かくなっており、
残暑が厳しかった八月頃を思わせました。

今日からお彼岸です。季語での「彼岸」は春の彼岸を
指し、秋は特に「秋彼岸」「後の彼岸」と詠んで区別
します。

□◆□…優嵐歳時記(1223)…□◆□

  空真青むらを囲んで色づく田  優嵐

稲の穂が黄金色に熟した田のことを「色づく田」「秋田」
といいます。頭を垂れた稲穂は風が吹くと金色の波と
なって揺れ、稔りの秋の代表的な田園風景です。

早稲はすでに稲刈りが最盛期ですが、まだ少し青さを
残している田もあり、田の色が微妙に異なっているのも
この時期の風景の特徴です。今日は快晴で、気温も
高めでした。からりとした日和のもと、稲刈りが進みます。

□◆□…優嵐歳時記(1222)…□◆□ 

  快晴の遠嶺を霧のくだる朝  優嵐

雨があがり、澄んだ空気が気持ちのいい朝でした。窓の
向こうにみえる山なみを、霧がゆっくり移動していき
ます。明後日が彼岸の入りで、まだ日中は暑さを感じる
日がありますが、秋は半ばです。

霧は年中発生しますが、秋にもっともよく見られること
から秋の季語になっています。山霧、海霧、朝霧、夜霧と
場所や時間によって情趣が異なり、古くから多くの詩歌に
詠まれてきました。

□◆□…優嵐歳時記(1221)…□◆□

  秋の蝉思い出したるように鳴く  優嵐

台風崩れの温帯低気圧の影響でしょうか、先ほど雷雨が
ありました。昼間はまずまずのお天気で、時おり蝉の声
も聞こえました。そろそろ蝉のシーズンは終りです。
すでに一斉に鳴く雰囲気は消え、名残を惜しんでいる
ようです。

お天気が不安定な三連休でしたが、ふと見渡すといつの
間にかほとんどの早稲の稲刈りが終わっています。
すべて手作業だったころは、台風や秋の長雨の間を
縫って、大急ぎで稲刈りだったことでしょう。機械なら
あっという間に終わってしまいます。

□◆□…優嵐歳時記(1220)…□◆□

  地図買いて雨中を帰る秋の昼  優嵐

午後から雨になりました。台風がらみの雨か、蒸し暑い
感じでした。書店の地図売り場で道路地図を買いました。
これまではツーリングマップルを愛用していましたが、
今度は自動車用のマックスマップルを買いました。

この大きさの版がぴたっと入るマップケースを手に入れ
たので、製本をバラバラにして使おうと考えています。
どのみち遠方の地図では一度使えばもう用済みになって
しまいます。情報がどんどん変るので、一年もたてば
また新しい地図を買った方がいいからです。

ピンポイントとしては、GPSもいいですが、大きく見て
計画をたてるには紙の地図がまだまだ有効です。

□◆□…優嵐歳時記(1219)…□◆□

  捨てるべきものを捨て去る秋晴れに  優嵐

台風11号の影響か、やや風がある一日でした。天気図を
見ると、朝鮮半島方面に向かう進路をとる模様で、
日本への影響はあまりなさそうです。

朝方、オートバイのツーリングバッグを探していて、
ついでに物置部屋の整理をしました。あまりものを溜め
こむ方ではありませんが、いつのまにかガラクタが
たまってしまうものです。

もう使わない遊び道具、本体は捨ててしまった残りの
部品、そんなものが転がっていて部屋を狭くします。
一年使わなかったものというのは、ほぼ二度と使わない
と思って差し支えないようです。

□◆□…優嵐歳時記(1218)…□◆□

  秋天に鳶つれだちて弧を描く  優嵐

朝方、雨が降っていましたが、午後からは晴れて青空が
広がりました。窓から川や山が見え、さまざまな野鳥も
姿を見せてくれます。もうしばらくすれば、冬鳥が北から
渡ってくるでしょう。

同じアパートの方が引越しのご挨拶に来られました。
近所に新居を建ててそちらに移られるのです。保育園児
の姉妹とよく階段で出会い、ひとことふたこと言葉を
交わしたりしていたので、姿が見えなくなるのだな、と
思うと、少し寂しいですね。

□◆□…優嵐歳時記(1217)…□◆□

  朝の陽に羽光らせて赤とんぼ  優嵐

秋晴れの日が続きます。朝、窓を開けると、赤とんぼが
飛んでいるところが目に入りました。飛ぶ生物はいろいろ
ありますが、それぞれに独特の飛び方があり、面白い
ものです。

赤とんぼは成熟すると腹が赤くなるためこう呼ばれます。
特に雄は鮮やかな色になります。夏は山地で過ごし、秋に
なると里へ降りてきます。

□◆□…優嵐歳時記(1216)…□◆□

  早稲を刈る輝く日差し浴びながら  優嵐

お昼前に近所をMTBで走ってきました。昼食前の軽い運動
です。身体を動かすとやはり心身ともにすっきりします。
いいお天気であちこちの田で稲刈りが始まっていました。

秋の真昼、まだ少し暑さも感じられる中で、熟れた早稲が
刈られていきます。早稲の作付面積が増えているため、
稲刈りのシーズンが早くなっているようです。中稲、晩稲
は十月以降が稲刈りです。

□◆□…優嵐歳時記(1215)…□◆□

  西瓜生るごろんと駐車場の隅  優嵐

今朝は涼しく、秋が進んだのを感じました。部屋の前に
駐車場があります。数年前までここは水田だったのですが、
今は数軒の家が建っており、そこの方たちの駐車場です。
整地されて砂利が敷いてあり、舗装はされていません。

今朝、窓を開けたときに下の駐車場を見下ろし、初めて
ブロック塀との間にかなり大きな西瓜がいくつも生って
いるのに気づきました。かつては水田ですから、それなり
に日当たりもよく、地味も肥えているのかもしれません。

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