優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2008年01月

□◆□…優嵐歳時記(1357)…□◆□

  春近し夕焼け空へ天守立つ  優嵐

一月が終わります。今日も時雨があり、気温は低かった
ですが、オートバイで城内図書館へ行ってきました。
すぐ南に天守閣が見えます。道を挟んだ真向かいに
県立歴史博物館があり、その横では4月18日から始まる
姫路菓子博2008の会場準備が進んでいます。

風は冷たいのですが、日暮れがかなり遅くなり、二月を
実感します。2008年もあと11ヶ月、飛び去る歳月に
置き去りにされないよう、心して過ごしたいものだと
思います。

□◆□…優嵐歳時記(1356)…□◆□

  炬燵にて昼のスープをすすりけり  優嵐

ようやく青空が出て洗濯をしました。寒中は通常晴天が
続くのですが、今年はお天気がぐずつくことが多いよう
です。それでも暖冬というわけではなく、大寒に入って
からは、まずまず平年並みでしょうか。

暖房器具は炬燵しか使いません。部屋中を暖めなければ
ならないほど寒いところでもないので、炬燵だけで
快適に過ごせてしまいます。眠るときは全く暖房器具を
使わなくても平気です。

□◆□…優嵐歳時記(1355)…□◆□

  雪しぐれ薄暗きまま夕暮れに  優嵐

昨夜の雪は朝がたに雨まじりとなったようです。雪が
積もっていましたが、すっきりとした雪景色というより、
どこか崩れたそんな朝の風景でした。

雪が積もりそのまま晴れると、実に気持ちのいい雪晴れ
になるのですが、今日は一日雨のような雪のような
ぐずついたお天気で、もう暗くなろうとしています。

□◆□…優嵐歳時記(1354)…□◆□

  手袋よりマニキュアの指あらわれぬ  優嵐

朝からくもっていました。午後四時前ごろから雪が降り
始めています。このまま夜になると、明日の朝は雪が
積もるかもしれません。すでに山の上の方の木々は白く
なり始めています。

来週の月曜日は立春です。暦のうえの冬はあと一週間を
きりました。姫路では晩冬から早春にかけての方が
むしろよく雪が降ります。

□◆□…優嵐歳時記(1353)…□◆□

  空っ風ビルの谷間を散歩する  優嵐

大都会では、ビルを眺めながら散歩するのがおもしろい
ですね。それぞれに少しずつ意匠が変っており、また
高層ビルというのは大都会でしかみられないものです。

御堂筋周辺を少しだけですが歩きました。新しいビルの
隣に歴史的な趣を持ったビルが残っていたりして、
建築にくわしい人ならそれもまた興味深いものでしょう。

080127

□◆□…優嵐歳時記(1352)…□◆□

  寒暁の月を仰いで駅へ行く  優嵐

大阪へ来ています。朝、最も冷え込む時間帯に家を出て
駅へ向かいました。今日はそれほど霜は降りていません
でした。西の空に少し細くなり始めた月が白く残って
いました。土曜日なのに、電車は混んでいました。
土曜日だからだったのでしょうか。

通勤しなくなったのでこの辺りはよくわかりませんが、
通勤を免れる身分になったということが転職して一番
ありがたいことだと思うほどです。その時間帯にオフィス
へ出て行かなければ仕事にならない、という人が本当は
どれほどいるのでしょうか。

インターネットが普及した今、学校にしても、仕事に
しても、もっと自宅でできるのでは、と思います。
そうすれば通勤・通学に費やす膨大な労力もエネルギーも
節約できるはずだと思うのですが。

□◆□…優嵐歳時記(1351)…□◆□

  朝霜のきらきら佳き日の始まりぬ  優嵐

真っ白に霜の降りた朝でした。雪が積もっているのかと
思ったほどでしたが、朝日が屋根にあたるとみるみる
うちに溶けてしまいました。

いいお天気でしたが気温はあまり上がらず、寒中らしい
ひきしまった空気の一日でした。空気が澄んで今日は
山頂から淡路島も六甲山もはっきり見えました。

梅林の紅梅が一輪花を開いていました。寒中から
咲きだした梅を指して「早梅」といいます。今朝の霜は
この花の上にも降りていたのだろうと思うと、花の
けなげさがいとおしくなります。

厳寒の中、春の先触れのように花を開き始める梅を万葉の
人々はこよなく愛しました。春を待つ思いをそのまま映す、
そんな花だからでしょうね。


080125

□◆□…優嵐歳時記(1350)…□◆□

  晩冬の身を切る風の明るさよ  優嵐

数日ぶりで青空が広がりました。午後、自然歩道へ散歩
に出かけました。山頂付近の外気温は2〜3℃でした。
空の明るさに驚きました。確かに厳冬期なのですが、
もう早春の気配がします。

冬至から一ヶ月たち、光は徐々に強さを回復しています。
森に差し込む日の光も周りの山も、少しずつ少しずつ
冬から春へ移ろうとしています。季節が変わっていく
ときのこの繊細な美しさが好きです。

増位山の梅林では紅梅がふくらみ始め、間もなく花を
開きそうな一輪を見つけました。寒中に花を咲かせて
くれるか、楽しみです。

□◆□…優嵐歳時記(1349)…□◆□

  ほうとうをふうふう吹いて寒夜かな  優嵐

日本海側を低気圧が通過しているようです。東京でも
今日は雪になったとか。姫路は昨夜から雨が降り続いて
いました。この時季は晴天が続くことが多いのですが、
このところ、お天気がぐずついています。

ほうとうは山梨県の郷土料理で、平打ちの麺を野菜と
共に味噌仕立ての汁で煮込んだものです。身体が
温まります。

□◆□…優嵐歳時記(1348)…□◆□

  大寒や背すじ伸ばして立ちにけり  優嵐

昨日は大寒でした。さすがに冷え込みました。この時期
におこなうのが寒稽古です。三味音曲の芸事や武道で
特にさかんなのは、寒さの中で心身を鍛えるという意味
からでしょう。

寒さはもっとも厳しい時季ですが、春はもうすぐそこに
来ており、大寒の終わりごろには暖かい地方から梅の
便りが聞こえ始めます。

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