優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2009年04月

□◆□…優嵐歳時記(1785)…□◆□

  青空を背に立つ花と向かい合う  優嵐

裸足で過ごしています。シャツ一枚で平気ですし、
こんなに突然暖かくなっていいものか、と感じます。
花冷えが長かった反動でしょうか。ただ、四月も中旬
ですから気温としては妥当なところかもしれません。

足の裏の奇妙な感じは続いています。思い起こしてみると
これが始まったのは今年の始めでした。何もかもが
肉離れを起こした頃から始まっているのです。最初は炬燵が
熱いせいかと思っていました。ところが今や裸足になっても
似たような感覚は続いています。

真昼間を避けて散歩に行きました。日が長くなっており、
夕陽を浴びたヤマザクラの姿を静かに眺めるのも
いいものでした。俳句で単に花といえばそれは桜です。

ブログのデザインをさらにシンプルなものに変えました。
いろいろあっても飽きずに見やすいのはシンプルなもの
ですね。文字の大きさとかいろいろ変えることもできる
ようですが、とりあえずはこれでいきます。

090410

□◆□…優嵐歳時記(1784)…□◆□

  花びらの降りやまずあり午後の陽に  優嵐

花冷えが去ったと思ったら、一気に暖かくなりました。
桜の開花もスピードアップして、家の前のソメイヨシノは
もう散り始めています。

増位山の梅林横のヤマザクラも盛んに花びらを散らして
いました。本堂前のソメイヨシノはまだ五分咲きくらいです。
山道を歩いていても、どこからか舞い散ったヤマザクラの
花びらがそこここに落ちています。

気温が高くなったせいか、今日は蛇に二度も会いました。
一度目は枯葉の色にまぎれて枯枝と間違い、あわや頭を
踏みそうでした。


090408

□◆□…優嵐歳時記(1783)…□◆□ 

  つつじ咲く山路を風の通り抜け  優嵐

家の前のソメイヨシノはほぼ満開です。気温があがって20度前後になっているため、すでに散り始めています。増位山の梅林のまわりにあるヤマザクラの巨木二本は、木によって花の咲き方に違いがあり、一本は六分咲き、もう一本はちらほらというところです。

本堂前のソメイヨシノは三分咲きくらいでしょうか。比較的最近植えられたオオヤマザクラはまだ背が低いですが、桜の中ではかなり赤みの濃い鮮やかな花をつけています。これらの桜が散ると、オオシマザクラが入れ替わるように咲き、次いで八重桜になります。

自然歩道沿いにはコバノミツバツツジが咲きそろってきました。このあと、モチツツジが咲き始めます。山道を歩いていると、つい先日まではまだ風が冷たく感じられたのですが、早くも肌に当たる風が心地よいと思える季節になってきました。桜が散ってしまうと、すぐに初夏の雰囲気になってきます。

090408

□◆□…優嵐歳時記(1782)…□◆□

  春山を降りきて囲む鯉料理  優嵐

兵庫50山のひとつ丹波の白髪岳(722m)に行ってきました。素晴らしい晴天で、丹波路の桜は五分咲き、風はほとんどなく、絶好の登山日和でした。まず東に連なる松尾山(688m)から登りました。ここはかつて高仙寺というお寺があり、その建物跡らしい礎石や石垣がありました。

山頂直下は急坂で、ロープを頼りに岩をつかんで登りました。山頂の直前に千年杉と呼ばれる杉の巨木がありました。山頂はかつての山城の跡で、南東方向に見晴らしがよくききます。ここでお昼ごはんにしました。山に来ると何でもおいしくいただけます。

松尾山からは白髪岳まで藪椿がたくさん咲いている尾根道を歩きました。緩い登り下りの後、ロープをつかむ急登を経て白髪岳山頂です。山頂からは360度の素晴らしい展望が楽しめます。下りは鎖場もある急激な坂を経てやがて木の階段道に出ます。流れを渡り、林道へ出れば出発点まではすぐでした。

そのあと、丹波市春日町の国領温泉「助七」で温泉と鯉料理を楽しみました。ここのお湯は茶色く濁っています。露天風呂から藪椿が咲いているのを眺められました。鯉は長野県生まれで冬に一年分を仕入れ、養殖池で泥抜きも兼ねて飼育され注文のあった分だけさばかれるとか。

鯉を食べるのは初体験でした。鯉の洗い、鯉しゃぶ、鯉の卵入りの茶碗蒸しなど鯉尽くしのお料理に舌鼓をうちました。まったく泥臭さはなく、鯉といわれなければ高級な白身魚かと思うような上品な味わいでした。

090407

□◆□…優嵐歳時記(1781)…□◆□ 

  芽吹く木へいずこも雨の降り出しぬ  優嵐

土曜日は雨でした。姫路城では観桜会だったのですがあいにくでした。しかし、いっときは花が散ってしまうかもと思われるくらいでしたから、桜がもってよかったのではないでしょうか。今日は「城の日」です。再度お花見客であふれているでしょう。

雨の森を歩くのはそれはそれでいいものです。静かな雨ならなおさら情趣が感じられます。山桜に続いてコバノミツバツツジが咲き始めています。薄紫色の花が森に彩りを添えています。

昨日、五木寛之と鎌田東二の対談集『霊の発見』という本を読んでいました。鎌田さんは霊的なセンサーが鋭敏な方のようで、「足の裏が霊的なエネルギーや流動の通路になっている」という話をしておられました。

そして、また、はっと気づきました。実は、今年になってから足の裏がどうにも変な感じだったのです。なんとも形容し難い感覚で、むずむずというか、そういう今まで経験したことのない感じがあって、これはいったい何だろうと思っていました。

冷え性だとか運動不足だとかいう説もネットで読みましたが、私は友人たちの間でも手足の暖かさでは群を抜いています。さらにほぼ連日山を一時間前後も歩き回っているのですから、それで運動不足とはとても考えられません。となると、霊的なものへの通り道が開いた?

そこで考えるのが増位山という場所の力です。増位山はインドのアショカ王が仏舎利を八万四千に分けて四方に投げ上げたとき、琵琶湖東岸の石塔寺とともに、仏舎利が日本にたどりついた二ヶ所のひとつに数えられる霊地です。

随願寺は姫路最古のお寺で、開山は聖徳太子の時代といわれています。つまり、土地の力としてかなりの霊力を持った場所だと思うのです。歴史ある神社仏閣がおかれている場所というのは、まずその場所の霊力をその時代の能力ある人が認め、そこにそれらを建立することを思い立ったものです。

これはキリスト教会も同じようです。一種のパワースポットですね。毎日毎日その山を歩きまわっているうちに、その土地のパワーをいただいたのかもしれません。


090406

□◆□…優嵐歳時記(1780)…□◆□

  ゆっくりと傾斜確かめ春の坂  優嵐

ZARDの三回忌コンサート「What a beautiful memory 2009」のチケットが手に入りました。坂井泉水さんの三回忌である5月27日に日本武道館で行われます。変な言い方ですが、ある意味、お墓参りのつもりで行ってこようと思っています。

三回忌コンサートは東京と大阪で行われます。コンサートのことを知って、大阪の会場へ行こうかと考えました。ところが、易は「大阪のチケットは手に入らないから東京へ行くように」と告げました。大阪では二日間公演があるのに、です。

念のため大阪と東京の両方とも予約を入れました。予約した日の朝、目がさめたとき、「誰かが待ってる」---3rdアルバム『HOLD ME』収録曲、と歌うZARDの声がしました。誰が待っているんでしょう? 

案の定、大阪のチケットはとれませんでした。全国のファンの方が待ち望んでおられるチケットだと思います。ですから、東京のチケットが購入できたのには驚きました。日本武道館初体験ということになります。2004年のコンサートの最終日が行われた会場です。感謝。

□◆□…優嵐歳時記(1779)…□◆□ 

  カーブ曲がる先にひらりと初燕  優嵐

ブログのデザインを変更してみました。ブラウザを比較すると、少々見え方が違います。IEでの見え方がYouTubeの動画を貼り付けるようになってからおかしかったので、シンプルにしました。

昨日、ツバメを見ました。信号待ちをしてカーブを曲がったとたん、目の前の屋根の上にあの姿が。思わず声を上げてしまいました。やっと来てくれたね、そういう感じです。花が咲いたらそれだけで、渡り鳥が姿を見せてくれたら、またそれだけでとてもうれしくなります。

何なのでしょうね、これは。俳句を始めて本当に良かったと思うのはこういうときです。季語を通じて四季の変化に敏感になり、動植物の名前もかなり覚えました。おかげでそれらを観察する楽しみが人生に加わりました。

レイチェル・カーソンは、エッセイ『センス・オブ・ワンダー』の中で子どもの成長を見守る妖精に、世界中の子どもたちに<センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性>を授けてほしいと頼みたい、と書いています。

そして、こう続けています。「この感性は、やがて大人になるとやってくる怠慢と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです」

090404

□◆□…優嵐歳時記(1778)…□◆□

  少年らリュック連ねて春山路  優嵐

散歩の途中で高校生の山岳部らしい少年たちに会いました。大きなザックを背負ってトレーニング中です。夏山への準備でしょうか。

昨日、書店で本を選んでいたところ、BGMにドリカムが流れてきました。知らない曲だったのですが、吉田美和ではないかしらん、と思いながら聴いていました。あたり、でした。最近、すっかり坂井泉水のボーカルに浸っていましたが、吉田美和もいいなあ、とあらためて思いました。

さすがに一世を風靡するほどのボーカリストの歌唱というのは、いわくいいがたい魅力に満ちています。宇多田ヒカルがデビューした頃、彼女の声質を分析し、ある種の”ゆらぎ”がある、と指摘していたテレビ番組を見た記憶があります。

その番組ではそうした声の持主を視聴者から探してデビューさせようという企画をたてていましたが、その後どうなったのでしょうか。多分、そういうものでは、大ブレイクするボーカリストは探せないのでしょう。坂井泉水、吉田美和、宇多田ヒカル、みんな違いますが、それぞれ独特のとりこにするような魅力があります。


□◆□…優嵐歳時記(1777)…□◆□

  咲き初めし桜を揺らす嵐かな  優嵐

昨日は不安定なお天気でした。お昼前から強い風を伴った
にわか雨が降り、その後も雲が垂れ込めて今にも雨が
降るのかと思うような空模様が続きました。

お昼の雨があがったあと、散歩に行ってきました。
随願寺の本堂の障子が張替えのためにとりはずされており、
厨子を身近で見ることができました。330年前、元禄時代
あたりに作られたものだということです。釈迦の弟子を
描いた浮き彫りが全面に施されています。

夜に入って本格的な雨になりました。桜の咲く頃には
こうしたお天気は珍しくありません。満開になったあと、
こういう日があると、あっという間に散ってしまいます。
今年は気温が低いため開花は遅々としています。

090402

□◆□…優嵐歳時記(1776)…□◆□

  前髪を風になぶらせさくら冷え  優嵐

花冷えの日が続いています。昼間に増位山を散歩して
いるときも、薄い上着をはおっていてもあまり暑さを感じ
ません。どちらかというとすぐに暑くなって汗をかく方
なのですが、ここ数日はそういう感じがありません。

家の前のソメイヨシノの開花はゆるやかです。お花見
関連で行事を予定されているところにとっては、恵みの
花冷えといえそうです。今日から四月ですから、この
調子でいけば例年通りの時期に花の盛りを迎えられそう
ですね。

090401

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