□◆□…優嵐歳時記(1948)…□◆□【団栗】
靴先へ団栗ころころ山の道 優嵐
風が強く爽快に吹く一日でした。近所の田で稲刈りが始まっています。この五連休で刈田に代わるところが多いものと思います。春のゴールデンウィークに対してシルバーウィークとマスメディアは呼んでいるようです。
以前の職場なら、こういうときを待ちかねて必ずどこかへ出かけていたものですが、仕事を変えてから全くそういう気持ちが起きなくなりました。変ったものだなあと自分でも思います。昔は縛り付けられている感覚が強く、自由になりたくて仕方がなかったのです。
今は違います。今日のような風の強い晴天の日に森を歩くと、木漏れ日が揺れるのが美しく、ずっと見ていても飽きません。そんな山の道を歩くときの幸福感をうまく説明する言葉がありません。森にはさまざまな団栗が転がるようになっています。まだ蝉の鳴声が聞こえますが、今日は鵙の高鳴きも聞こえました。
<どんぐり>
アベマキのどんぐりを
ひとつ部屋に連れてきた
君のお母さんは大きいね
風の中で枝を揺らしていたね
君のきょうだいたちはどうしただろう
まだ山道に座っているものたち
リスが連れて行ったり
こっそり土に埋めたりしたものもいる
ぼくも一匹のリスだと思ってくれ
君に耳をあてると森の音が聞こえるよ
靴先へ団栗ころころ山の道 優嵐
風が強く爽快に吹く一日でした。近所の田で稲刈りが始まっています。この五連休で刈田に代わるところが多いものと思います。春のゴールデンウィークに対してシルバーウィークとマスメディアは呼んでいるようです。
以前の職場なら、こういうときを待ちかねて必ずどこかへ出かけていたものですが、仕事を変えてから全くそういう気持ちが起きなくなりました。変ったものだなあと自分でも思います。昔は縛り付けられている感覚が強く、自由になりたくて仕方がなかったのです。
今は違います。今日のような風の強い晴天の日に森を歩くと、木漏れ日が揺れるのが美しく、ずっと見ていても飽きません。そんな山の道を歩くときの幸福感をうまく説明する言葉がありません。森にはさまざまな団栗が転がるようになっています。まだ蝉の鳴声が聞こえますが、今日は鵙の高鳴きも聞こえました。
<どんぐり>
アベマキのどんぐりを
ひとつ部屋に連れてきた
君のお母さんは大きいね
風の中で枝を揺らしていたね
君のきょうだいたちはどうしただろう
まだ山道に座っているものたち
リスが連れて行ったり
こっそり土に埋めたりしたものもいる
ぼくも一匹のリスだと思ってくれ
君に耳をあてると森の音が聞こえるよ