□◆□…優嵐歳時記(2313)…□◆□
月の輪のほどよき雲を連れてあり 優嵐
明後日の22日が名月です。買物に行こうと外へ出たら、中空に葉月十三日の月がかかっていました。少し雲があり、そこに月の光が差して微妙な味わいを生み出しています。
十三日の夜なら、「十三夜」といってよさそうなものですが、十三夜は「後の月」といわれる陰暦九月十三夜の月をさし、名月の前には原則として用いません。葉月十五夜と長月十三夜の月をあわせて鑑賞するのが、古来から正式の月見とされています。
葉月の十五夜には芋を供えるところから「芋名月」、長月の十三夜には枝豆を供えるので「豆名月」と呼ばれます。中秋の名月を賞でる習慣は中国から伝わったものですが、長月十三夜のお月見は日本独特のものです。
<秋の蝶>
森から出るところで一匹の蝶に出会った
黒い翅に白い筋がくっきりと出ている
広場へ出た蝶を視線の先で追っていると
ふっと輝いて消えてしまった
見失ったのかと辺りを見回したが
蝶の姿はどこにもない
まるで秋の日差しの中へ溶けてしまったよう
月の輪のほどよき雲を連れてあり 優嵐
明後日の22日が名月です。買物に行こうと外へ出たら、中空に葉月十三日の月がかかっていました。少し雲があり、そこに月の光が差して微妙な味わいを生み出しています。
十三日の夜なら、「十三夜」といってよさそうなものですが、十三夜は「後の月」といわれる陰暦九月十三夜の月をさし、名月の前には原則として用いません。葉月十五夜と長月十三夜の月をあわせて鑑賞するのが、古来から正式の月見とされています。
葉月の十五夜には芋を供えるところから「芋名月」、長月の十三夜には枝豆を供えるので「豆名月」と呼ばれます。中秋の名月を賞でる習慣は中国から伝わったものですが、長月十三夜のお月見は日本独特のものです。
<秋の蝶>
森から出るところで一匹の蝶に出会った
黒い翅に白い筋がくっきりと出ている
広場へ出た蝶を視線の先で追っていると
ふっと輝いて消えてしまった
見失ったのかと辺りを見回したが
蝶の姿はどこにもない
まるで秋の日差しの中へ溶けてしまったよう