優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2012年09月

今日の月
ぎりぎりで名月を見ることができました。台風の雲が切れたと同時に東の空に大きな丸い月が昇ってきました。まだ上空には雲が残っており、上昇するにしたがってやがて雲の中に入ってしまいましたが、昇ってくる一番いいところを楽しむことができました。山の端から光を発してゆるゆると大きな月が顔を見せる、いまでさえ、「おお!」と思うくらいですから、電気のなかった時代にはどんなにか感動的な光景だっただろうと思います。俳諧には名月を詠んだ句がたくさんあります。

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秋夕焼け
お天気は回復し、さっきまで全天を染めるほどの夕焼けを見ることができました。台風の雲の切れ端が空のあちこちに残っていること、西の空は雲がなく晴れ渡っていることゆえのこの夕焼けでしょう。明日は台風一過の快晴が望めそうです。

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台風過
雨はさっきやみました。台風17号の雲の勢力圏から抜けたようです。南西の空が明るくなり、青空が広がってきました。風もおさまりこれからお天気は急速に回復するものと思われます。雨雲レーダーで見て予感していた通りの風雨のおさまり方でした。台風の雲の端が流れる向こうに高い秋の空です。

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台風
台風17号は現在潮岬近海にいて、これから知多半島周辺に上陸しそうな気配です。姫路ではお昼前から風雨が強くなりました。気象情報の雨雲レーダーを見ると、間もなく台風の雲から抜けそうです。すぱっと雲が切れていて、もう岡山以西では晴れているのではないでしょうか。

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待宵
待宵(まつよい)とは、旧暦8月14日の宵、名月の前夜です。月そのものを指す場合もあります。昨夜は雨になり、月は全く見えませんでした。台風が近づいていますが、今のところほぼ無風状態で、静かな雨が降っています。今日はこれからしだいに風が加わってくるのでしょう。予報では夕方に紀伊半島をかすめて東海から東日本を縦断しそうなコースです。

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野分
野分(のわき)は秋の野を分けて吹く強風のことをいいます。台風やその余波程度の風も含めて野分と呼びます。台風17号は現在沖永良部島の近海にあって、これから明日に向かって九州、四国、紀伊半島の南岸に接近しそうです。雨は持ちそうだったので増位山へ行ってきました。山を歩くと気分が変わって好きです。

猪に会いました。あの脚を骨折していた猪ではないと思います。ブヒッと鳴いてあわてて逃げてしまいましたから。山頂に出ると、播磨灘の沖は重い雲に覆われていました。どこまでが雲かもやかわからない感じで、淡路島はもちろん、家島諸島さえ見えませんでした。

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秋耕
秋耕(しゅうこう)とは、収穫の終わった田畑を鍬き起こしておくことです。冬の間に風化して土壌が豊かになり、翌年耕す作業も楽になります。稲刈りが終わった田が耕運機で起こされていました。お昼ごろまではときどき日差しもあるお天気でした。いまはどんよりと雲が厚くなってきています。台風の前に作業を終えておこうと急いで耕されたのかもしれません。

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曼珠沙華
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)はヒガンバナの別名で、梵語で天上に咲く紅い花という意味です。随願寺の放生池のほとりに咲いています。池の反対側には夏にキショウブやハナショウブが咲き、これらも池の面に影を映します。真夏にはヒシが水面全体に生い茂り、水面がほとんど見えなくなります。今は、ヒシの勢いが衰えて少しずつ水面が露になってきています。真冬は何もなくなって全面氷が張ることもあります。

台風が接近しています。天気予報では、兵庫県南部地方は今日の午後から曇って夜には雨とのことでした。兵庫県南部でも西にあたる姫路では朝から曇り空です。神戸が兵庫県南部の予報の中心になっているので、神戸より西の姫路はそれより早めと考えるのが妥当な予報の受け取り方です。午後の早い時間から雨になるかもしれません。明日は台風が接近して暴風雨になりそうです。明日の夜が葉月の満月、名月にあたるのですが、果たして月を見られるでしょうか?

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◆穭田
稲刈りが終わったあと、切り株から再び青い芽が伸びてくるものを穭(ひつじ)といいます。その穭が田一面に生えているさまを穭田(ひつじだ)と呼びます。稲刈りが早く、まだ暑い日が続けば穭の生長は速く、ときには花をつけるまで育つことがあります。

早めに稲刈りが終わった早稲の田に穭がもうかなりの背丈になって伸びています。朝、そこに周囲の家の影が落ちていました。日の出の位置が変わっているため、青田のころにはそういう形で影が伸びていませんでした。秋の深まりを感じます。

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彼岸花
ようやくヒガンバナが花盛りです。随願寺の境内にも咲いています。増位山の頂から播州平野の水田地帯を見ると、あちこちの畦にヒガンバナが列をなしています。畦に姿がないところは稲刈りの前に刈られてしまったのかもしれません。ヒガンバナは日本全国の人里に限って生えます。そのため、有史以前に中国から渡来したものだと考えられています。

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