優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2012年10月

団栗
山は静かです。団栗も大方落ちつくしたでしょうか。山道におびただしい団栗が落ちていて、歩いているとそれが足の下で割れる音がします。山道のあちこちに猪が掘り返した跡があります。餌の少なくなる冬を前にたっぷり食べておこうとしているのでしょう。

Yahoo!のADSLからdocomoのXiに変えたため、ADSLの機材を返却しなければなりません。送られてきた時のダンボールに詰め直し、送料は自前です。そこで、安いのはどこかと検索しました。はこBOONが880円でゆうぱパックの持ち込み900円よりも安くなっています。ただし、はこBOONはYahooIDが必要です。YahooIDは持っていますから、配送依頼をしようとしましたが、そのページに入ることができません。

何度か試みましたが、うまくいかず、結局ゆうパックで送りました。戻ってもう一度じっくり見直してみると、依頼ページに入るにはブラウザがIEでないとダメなのです。そのことに気づかずにうろうろしていましたが、IEで試みると問題なく接続できました。FireFoxやChromeではその手前までは行けます。しかし、肝心のところで「確認できませんでした」と出てダメです。

IEの力(というか先行しているブラウザの威力)を改めて感じました。サイト閲覧程度なら、他のブラウザでも見られるところがほとんどです。しかし、お金のやりとりが発生するところでは、まだまだIEのみしか対応できないことが珍しくありません。これもIE Tabを使えばいいのでしょう。ただ、ワンステップあるだけに面倒と思うのは確かですし、結局IEを立ち上げた方が速い。

docomoのXiは快調です。家と外とが全く同じ状態で利用できるというのは想像以上に便利です。10月10日ごろから使って20日間の情報量は2Gほどでした。7Gまでは同じ料金で使えますので、常時接続と同じような状態で使っても十分です。常時接続でない分、だらだらしたネットサーフィンはしませんから、それもメリットです。

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菊日和
菊の香のしみとおるような、澄み渡った秋の日を菊日和(きくびより)といいます。増位山へ上がるドライブウェイの途中の展望所でお弁当を広げている人たちを見かけました。つい先日まで日差しを避けていたのに、もう日向ぼっこをしながら食事をする気候になっています。

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旧暦の長月の別称に「菊月」があります。その名のとおり、菊があちこちで咲いています。丹精されて育てられた鑑賞用の菊、無造作に咲いている野菊の類、いすれもそれぞれの持ち味があっていいです。

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長月
昨夜は旧暦9月15日の満月でした。長月は旧暦9月の別称です。朝、4時半ごろに空を見たら、西の空に傾き始めた満月が見えました。夏に比べると随分月の入りの位置が北へ寄っています。日没の位置が南に寄っているのとちょうど反対になっているのです。昼夜の長さには太陽の出没の位置のみに注目しがちでしたが、月の出没はその鏡像です。

ずっと月を見ていたはずなのに、こんなことさえ気がつかなかったことに驚いています。昔の人は娯楽が少なかった分、メディアが溢れている現代人からは想像がつかないほど自然に向き合う時間が長かったでしょう。同じ24時間ですから、彼らが持っていて私たちが失ったものも多いと思います。見ているようで見ていないことの多さ、です。

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菊花展
県立フラワーセンターの芝生広場周辺では菊花展が開かれていました。菊を育てるのは大変手間がかかるそうです。形も種類もさまざまな菊がそれぞれに育成者の名札の場所に種類別に整然と並んでいました。盆栽や盆景のように仕立てられたものもあります。那智の滝を象った大規模なものもありました。同じような大輪の菊でも背の高さが全く違っているのは、その高さにあわせて育てられているのでしょうか。

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コスモス
加西市の県立フラワーセンターへ行って来ました。霧は夜明けのころにはすっかり晴れ、いいお天気になりました。8月、9月は土日でも人影がまばらでしたが、10月14日に大温室がリニューアルオープンされ、平日にもかかわらずかなり大勢の人の姿を見ました。それでも大都会のように人がぎっしり詰めかけるなどということはなく、ゆったり散歩できます。

噴水の周りの四季の花壇も新しく植え替えられ、コスモスがいっぱい咲いていました。今日は少し風があり、コスモスがその風に応えて揺れています。風があってもそれが気温的には心地よく、花々の色彩を楽しみながら歩きました。秋の薔薇もさまざまな種類が咲いていました。プリンセス・アイコ、マリリン・モンロー、マリア・カラスといった薔薇が目につきました。マリア・カラスは大輪の紅い薔薇、いかにもそれらしい雰囲気で、見事なネーミングだと思いました。

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夜霧
午前4時ごろは真っ暗です。虫の声はせず、人の動きもほぼ途絶えています。外を見ると街灯が霧ににじんでいます。霧は空気中に含まれている水蒸気が気温の低下で凝結し、小さな水の粒になって漂う現象です。一年中発生しますが、秋に最もよく見られるため、秋の季語になっています。

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残る虫
日中はほぼ一日雨でした。夕方になってやみ、雲が茜色に染まっていました。夕焼けには夏のような勢いはありませんが、ひととき雲の眺めを楽しみました。暗くなるかならないかのうちにわずかに虫の声が聞こえてきました。今も鳴いています。間もなくいなくなる最後の虫の声です。

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十三夜
昨夜は十三夜でした。旧暦9月13日の月です。古来より旧暦8月15日の月(十五夜)とあわせて二夜の月を鑑賞するのが望ましいお月見のあり方とされてきました。昨日は気温が高く、日中は晴天でした。夕方からしだいにお天気が崩れ、今朝は雨になっています。

昨日は親戚の法要に出かけていました。仏事のあと食事会が持たれました。こうした席では、親類縁者と久しぶりに会って近況を話します。こういう機会でもないと改めて顔を合わせることも無い人と話したりして、冠婚葬祭の持つ意義を認識しました。リアルに会うというのは、貴重な機会です。終わって外に出たら、すっかり夜になっていました。すでに空には厚く雲が出ていて月は見えませんでした。

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茶の花
お茶の花は晩秋から初冬にかけて咲きます。季語としては冬に含まれます。増位山の梅林の中でお茶の花が咲いています。花が少なくなる時期に咲くこの花は昆虫にとって貴重なもののようで、たくさんの蜂が来ています。それらを狙って木の周囲にはいくつも蜘蛛が巣をかけています。お茶の木の枝の中に巣を作っているものもあれば、周りの梅の木との間にうまく巣をかけているものもあります。小さなお茶の木の周りで狩る者と狩られる者、蜜を提供する者と花粉を媒介する者たちの世界が展開しています。

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