優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2012年11月

冬の月
ふと窓の外を見たら月が昇ってきたところでした。今夜は旧暦10月17日の月です。満月をすでに二日過ぎていますが、名月のころよりはずっと早く昇ってきます。冬は日が短く日の出は遅く日の入りは早くなっています。これをちょうど逆にたどっているのが月です。山の端に昇った月を見て一瞬満月だったかしらと思ったくらいでした。

今夜の月の色は白っぽい金色をしています。月はそのときの大気の状態で微妙に色を変えます。赤みを帯びていたり、白色に近かったり。もっと寒さが厳しくなると月は凄みを帯びてきますが、今夜はまだ穏やかな風情でした。

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餅は冬の季語です。かつて新年用にもち米を蒸して臼と杵でついていたことによるものです。今では真空パックに入って年中スーパーで買えるものになっています。それでもお餅つきというのは新年を迎える行事・イベントとして今も残っています。雑煮の味付けが各地で異なるように餅の形も違います。姫路は近畿、関西の文化圏に属しますのでお餅といえば丸餅です。スーパーでは角型の切り餅タイプのものも売っていますが、お餅ときいてぱっと浮かぶのは丸餅です。

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冬ざれ
「冬ざれ」とは、冬になって何もかもが荒れ果てて寂しいさまをいいます。山川草木すべてが凋落のさまを見せ、それらの風物の荒れの進むことを「冬ざるる」ともいいます。日本は急峻な山にしがみつくように住宅地が広がっているところがほとんどです。地震、台風、大雨が頻繁にあり、この火山列島で暮らすためには治山治水の知恵が欠かせません。

ふた月ほど前からカフェイン摂取量を減らすためにドリップ・コーヒーを減らしました。一日数杯も飲んでいたのが今では朝の一杯だけになっています。コーヒーが減った結果他にも摂取しなくなったものがふたつあります。チョコレートとパン類です。これらはコーヒーによくあい、以前は頻繁に食べていました。

チョコレートはカフェイン含有量が多いため、減らそうと意識して今は滅多に食べません。パンは結果的に食べなくなりました。パンがあう飲料はコーヒー、紅茶、牛乳などでしょう。ノンカフェイン茶にはあいません。今よく飲んでいるのはイオンのプライベートブランドであるトップバリュのノンカフェインブレンド茶です。大麦、黒豆、はと麦、ケツメイシ、炒り米、どくだみ、月見草、ルイボスが入っています。

健康によさそうな雰囲気ですが、これを選んだ一番の理由は安価なのにそれなりの飲み応えが得られることです。ティーバッグ一袋でコーヒーカップ三杯分くらいのお茶をおいしく入れることができます。麦茶を濃くしたような色をしています。

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姫路城の三の丸広場を通りました。観光シーズンは終わり、団体観光客は老人クラブの旗を持ったひとつのグループだけでした。広場には近隣の小学校の校外活動中の児童と先生の姿がありました。冬場の観光地というのはいいものです。人が少ないですし、人が少なければ普段見えないものも見えてきます。

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裸木
家の周囲のソメイヨシノ三本のうち、一本はすでに一枚も葉が残っていません。もう一本は数%を残すのみ、あと一本はまだかなり葉を残しています。いずれにしても十二月初旬には完全に裸木になってしまうでしょう。裸木(はだかぎ)とは、落葉樹が冬の落葉しつくした状態をあらわす季語です。枯木(かれき)という季語もあります。これには枯れてしまった木は含みません。

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冬紅葉
今朝は濃い霧が出ていました。そのせいか、昨晩が冷えたわりには朝の気温はそれほど下がっていませんでした。霧が晴れて今はいいお天気になっています。紅葉はそろそろ終盤です。家の近所のソメイヨシノはもうほぼ落葉しつくしています。早くから落葉を終えていたものもありました。イチョウは三割ほど葉を減らしています。山の色も全体に褐色度が強くなってきました。

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マフラー
昨晩は夕方からぐっと冷えてきました。十二月がすぐそこというのを実感しました。部活を終えた高校生が自転車で帰っていくのを見かけます。野球をやっている子は学生帽を被っているのでよくわかります。最近では必ずしも野球少年が丸刈りというわけではないですが、それでも帽子を被るので短く刈りそろえている子が多いようです。

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大根
大根は日本で最も親しまれている野菜のひとつです。秋に種を蒔き、冬に収穫します。冬の季語です。地域ごとに数百の品種がありますが、ぎざぎざのある葉、円錐形、筒型などに肥大した根、色は白色というものが基本です。大根と書いて俳句では「だいこ」と読ませる場合があり、この句もそう読んでください。

食料を買いに出ました。売り出しの日で、野菜や果物が飛ぶように売れていました。売り場の通路は広くとってありますが、ほとんどの人がカートを押しており、途中で知り合いと出会って立ち話などされていて、そこが通りにくくなっていたりもします。

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蒲団
「蒲団」は一年中使うものですが、季語としては冬のものです。戦前までは六人、七人という兄弟姉妹も珍しくありませんでした。しかし、今では二、三人が平均的で、四人、五人となると「たくさんですね」と言われるようになっています。昔は乳幼児の死亡率が高かったですし、青少年期に入っても結核で多くの若い人が亡くなりました。それ以外の理由でも亡くなることは多く、成人まで生き延びる確率は現在よりはるかに低かったのです。

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風邪の神
風邪を神にたとえたのが「風邪の神」という季語です。先週末から風邪の神に訪問されて、もてなしています。ひどくはなりませんが、咳、鼻水、くしゃみといった風邪の代表的な症状は少しあります。こういうときは家にいてのんびりしているのが一番です。休めという合図なのだと考えればいいのですから。

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