優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2013年01月

追儺
追儺(ついな)とは、もともと大晦日におこなわれた儺(な)、すなわち疫鬼を駆逐する儀式です。鬼やらい、なやらい、鬼追いなどともいいます。中国の風俗に基づき、宮中でおこなわれました。宮中での正式な儀式は早くに廃れましたが、民間の迎春の風習と混じり、節分の夜に豆を撒き、鬼を払う現在の形式が始まりました。

各地の寺社では、節分前後に追儺会をおこなうところが数多くあります。増位山随願寺では、毎年2月11日に鬼追い修正会と採燈護摩が行われます。その準備が始まっていました。本堂前に檜の小枝と青竹で護摩壇がしつらえられます。それに使われる枝が境内の一画に積まれており、麓では竹林から青竹を伐り出す作業が行われていました。春を迎える準備です。

P1270290


寒暁
さすがに大寒、厳しい寒さが続いています。今日は風はそれほどありませんが、空気は冷えています。来週の日曜日は節分、冬はあと一週間で終わります。暦の上の季節は太陽の光を基準として考えると納得できます。寒暑ではなく、光のありようが季節の区分になっているのです。寒さが身辺から消え、暖房器具をすっかり片付けられるのは、やはりお彼岸を過ぎてからのことです。

P1270288





昨日は親戚の法要に行っていました。非常に寒い日でした。法要のあと、法宴がありました。インフルエンザやノロウイルスが流行しており、何人か急な欠席がありました。料理がいくつか手付かずのまま残されています。一流の料理人が最高の食材を使って調理されたものですが、二人前も三人前も食べられるものではありません。

バイキング形式の宴会では出された料理の半分以上は残されるといいます。残ればゴミです。日本全国の宴会で日ごと残される食料はどれほどのものか、と思いました。もったいないことはもったいないのですが、かといって宴会の席に「不足」は許されません。蕩尽するのが宴会のひとつの目的だと思うからです。

P1250279

寒風
増位山梅林のまわりには竹林があります。竹は風に最も敏感で強い風には強くしなり、弱い風にも葉をそよがせて、空気の流れを教えてくれます。竹が大きく揺れると光も揺れ、葉の擦れ合う音が響きます。

描いた絵を「Art-Meter」というサイトで販売しています。最近、「Creema」という別の販売サイトを見つけ、昨日からそこで販売を開始しました。今年に入って描いた『優嵐ギャラリー』の絵はこちらで販売しています。ここは毎月の利用料を払わなければならない代わりに、何点でも出品できます。また、「Art-Meter」が販売の中断や作品の差し替えができないのに対し、「Creema」はそれが自由にできます。

自身の創作物販売サイトというのはいろいろ出てきており、料金体系や品物の受け渡し方法がそれぞれ微妙に違っています。「Creema」の制度はヤフーオークションに似ている印象です。出品期限の無いヤフオクという感じでしょうか。「Art-Meter」は事務局の介在度が高く、作品のサイトへのアップも購入者に受け渡すこともすべて事務局を通す仕組みになっています。

P1250285

北風
俳句では北風と書いて「きた」と読ませることがあります。短い定型詩ゆえの約束事です。お昼前後は北風が強く吹きました。同じ調子で吹くのではなく、強弱のリズムがあります。ごぉーーと音がして強い北風が吹くと、木々は揺れ隣り合った枝がすれあう音がします。それでも、初冬のころのうら寂しい木枯しとは異なり、大寒の日差しの中では寒くとも明るさがあります。

P1250283

寒風
昨夜から風があります。そのため今朝は霜が降りていませんでした。風の音はしますが、部屋の中にいても窓の外の陽光が明るくなったことを感じられます。日の光が一番衰えるのは十二月上旬、冬至の少し前という気がします。冬至からすでに一ヶ月がたち、寒い日は続いていても、光は近づく春の色です。

P1240273

冬深し
左足裏の奇妙な不快感からカフェイン断ちを決め、一日四、五杯も飲んでいたドリップコーヒーをやめました。三、四ヶ月くらいたつでしょうか。一週間前と昨日、夜七時以降にドリップコーヒーを飲みました。するとなかなか眠れませんでした。カフェインの覚醒作用によるものです。午後の比較的早い時間までに飲んだ場合は睡眠に影響しません。

それまでコーヒーを飲むと眠れなくなるという人の話をきいて、そんなことがあるんだろうか、と不思議に思っていました。自分が眠くならなかったのは、カフェインを持続的に大量にとっていたため、耐性ができていたのです。コーヒーは今でも美味しいと感じますし、出されればいただきます。しかし、自ら好んで入れて飲むことはもうありません。足裏の不快感は今ではすっかりなくなっています。

P1240269


一月もはや終わりが近くなり、寒中とはいえ、日差しの明るさは「光の春」の印象を与えてくれます。増位山梅林の梅の蕾が膨らんできています。梅林の周りの藪椿が花を開いていました。山茶花と藪椿はよく似ています。山茶花が大きく開くのに対し、藪椿はそこまで花を開きません。藪椿は今から咲きだして、梅、桜が咲いて終わる間もずっと咲き続けています。

P1240268



寒朝日
今朝はよく晴れて霜が降りています。朝日の昇る位置は夏至のころより随分南です。日の差す方向でその季節独特の景色が生まれます。

先日買ったタブレットはまだそれほど使っていません。タブレットを入れるケースと車載用の電源ケーブルを注文しているので、それが届いてから第一目的のナビとして使おうと考えています。GPSを使うと電池の消耗が激しいので、電源ケーブルは必須です。インターネットを閲覧できますが、Androidなので、インターネットでIEにしか対応していないページは見られないのが残念です。当然、Windows Liveの機能も使えません。音楽を聴いたり、動画を見たりというエンタティメントにタブレットはいいかもしれませんが、作業はやはりノートパソコン、と思います。

P1240265


寒の内
キャラメルを食べていたら奥歯の詰め物がとれました。キャラメルやミルキーといった種類の食べ物は要注意です。以前、ミルキーを食べていてとれたことがありました。こういうとき、以前ならツイてない、と思ったものですが、最近は何か不都合なことがあると、これはこれで何かの知らせ、きっかけ、と思うようになりました。

良寛の言葉に「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候 死ぬる時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるゝ妙法にて候」というものがあります。理屈でこの言葉を解釈しようとすると、イチャモンはいくらでもつけられます。しかし今は、そうだな、そういうものだよな、と思います。

P1070192


このページのトップヘ