優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2013年07月

蝉しぐれ
朝、にわか雨がありました。気象庁の降雨レーダーを見ると、雨が降っているのは兵庫県のごく一部だけでした。もっと激しく降るとゲリラ豪雨ということになるのかもしれません。雨はすぐにあがり、あがると同時に蝉の声が聞こえ始め、いまは盛んに鳴いています。

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熊蝉
朝、六時半ごろになるとクマゼミが鳴き始めます。朝の涼しいうちが最もよく鳴きます。ジュワジュワと空気を揺るがすように鳴いています。「暑くなるぞ」と言っているようです。鳴いているのは雄だけですから、この倍は蝉がいるわけで、ひと夏にどれほどの蝉が生まれるのだろう、と思います。

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夕立
六甲から戻ってくるとき、途中で軽いにわか雨にあいました。福崎インターを降りるとここでも道が濡れており、夕立があったのだとわかりました。空気がさっぱりと涼しく、冷房がいらないくらいでした。あの夕立のあとから季節が秋に向かって進んだという気がします。昨日は一日曇っており、にわか雨がありました。今朝も曇っていて雨がぱらぱらしています。

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山を下りた後、かんぽの宿有馬で温泉に入りました。有馬には、塩分と鉄分を多く含む含鉄塩化物泉、ラジウムを多く含む放射能泉、炭酸を多く含む炭酸水素塩泉の3種類の温泉があります。含鉄塩化物泉を金泉、それ以外のものを銀泉といいます。かんぽの宿有馬の湯は金泉です。黄土色をした濁り湯にゆっくりつかりました。

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夏の終わり
8月7日が立秋なので、暦のうえの夏はあと10日もありません。六甲山は最高峰が931mあります。昨日は、登り始めた「かんぽの宿有馬」あたりが、すでに標高400m近い地点であり、そこからから30分も行くと明らかに気温がさがってくるのが肌で感じられました。魚屋道を登って山上を走る舗装道路の脇の広場に出ると、ガクアジサイが咲いていました。

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ひぐらし
有馬温泉から魚屋道(ととやみち)を通って六甲最高峰まで往復してきました。温泉街の一番奥にある「かんぽの宿有馬」の前の駐車場に車を停め、そこから山に向かって歩くとすぐに魚屋道の入口です。かつて深江浜の新鮮な魚介類を有馬温泉に届ける道だったため、魚屋道との名がついています。道はなだらかで比較的幅広く、山登りというよりはハイキングという感じでした。

真夏なのでほぼ木陰になっているこの道は、快適です。途中ひぐらしが盛んに鳴いているところを通りました。さすがにハイカーが多くひっきりなしに人に出会います。山上の舗装道路の横に出てそこから六甲最高峰の標識が立つ広場まで登り、そこでお昼ご飯にしました。

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百日紅
百日紅(さるすべり)がきれいな時期です。庭や玄関の門柱脇、公共施設の庭園、側道などに植えられているのも見ます。花の色には紅、紅紫、白があり、花期が長く、7月〜9月まで咲き続けます。この花期の長さから中国を百日紅といい、それがそのまま日本語の漢字にもあてられました。中国南部原産のミソハギ科の落葉高木または低木で、江戸時代初期には日本に渡来していました。

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大南風
大南風と書いて、俳句では「おおみなみ」と読みます。部屋の南北の窓を開け放っていると、よく風が通ります。特に午後になると、内陸の気温が高くなり上昇気流が発生するため、海から陸へ向けて吹く風が強くなります。今もその風の中にいて、心地よいひとときです。壁に掛けているカレンダーなどは風の強さでとんでしまうため、この時期は外しています。夕方には風が弱くなり、宵の口に凪になります。この時間帯を過ぎると、今度は冷えた内陸から暖かい海に向かって風が吹くため、風は北からのものに変わります。昼間の風ほど強いものではありませんが、夜に窓を開けていると微風が入ってきます。

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蝉涼し
複雑な、ちょっとひんやりするような夢を見ていました。超能力のある子どもが出てくる夢で、壁や扉を通して私にはその子の青く光る眼が見えるというものでした。目覚めてしまうと霧が消えてしまうように急速に内容がおぼろになってしまうのが夢の特徴です。しかし、なんだか不気味な夢だったのは確かです。

目が覚めると蝉の声が聞こえました。連日日中は猛暑になっていますが、早朝の時間帯は空気が冷えて心地よく、蝉の声にも涼しさを感じます。

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夏の朝
朝のうちに山へ散歩に行きました。日中の暑さを避けて歩きにきておられる方は多いようです。もっと早朝に来てみたらどんな感じだろうか、と想像します。蛇ヶ池の蓮は次々に花開いています。その間をさまざまなトンボが飛び交っています。増位山にあるもう一方の池、放生池は水面をびっしりヒシが覆って水面がほとんど見えなくなります。蛇ヶ池にはヒシは全く生えていません。同じような場所にある池なのに植生の違いはおもしろいものです。

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