優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2013年09月

木の実
今日も秋晴れです。先週まで連続四週間週末が雨でした。先週末の台風の後、秋晴れが続いています。今日は少し風があり、森の中を歩いていると木々の高いところを風が通っていく音がします。蝉の声は、里ではもう完全に聞かれなくなっており、山でも稀にミンミンゼミかツクツクボウシが一匹か二匹細々と鳴いているだけになっています。先日、久しぶりに山でイノシシに会いました。まだそれほど大きな個体ではありませんでした。

a1130_000298_m

澄む秋
快晴の土曜日、誘われて増位山から広峰山にかけて歩き、随願寺の住職さんと廣峯神社の宮司さんの講話を聞かせていただきました。どちらも来年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」のモデルである黒田官兵衛ゆかりの場所であり、それも含めて、寺社の沿革についてのお話でした。身近な場所ですが、こうしてお話を聞くとあらためていろいろなことがわかり、姫路の歴史について、認識を新たにします。

IMG_6549

秋冷
日中はまだ暑さを感じますが、朝夕は涼しさから肌寒さを覚えるようになってきています。一日中暑かった期間が過ぎ、時間帯で服装をこまめに変える時期に入りました。昼間は半袖でも、早朝や夜の外出には上着を着るといったことです。あと三日で十月に入ります。秋の深まりを感じていく頃です。

a0007_002275_m

コスモス
台風の余波なのか、時々風が強く吹きます。コスモスが風にあおられていました。コスモスは茎が細く、しなやかに強い風も受け流して咲いています。この風に揺れるさまがコスモスの魅力のひとつです。コスモスはメキシコ原産の一年草で、幕末に日本へ伝わりました。「秋桜」と書かれるほど日本人の感性にあい、この時期あちこちで植えられているのを見ます。

a1380_000763_m

刈田
昨夜から今朝にかけては台風20号の影響か、風が強く今も窓ガラスが鳴っています。しかし、そのおかげか空気は明るく澄んで気持ちのよい秋晴れになっています。この台風は本土に近づく気配はなさそうです。昨日、増位山の頂から田園地帯を見るとほぼ稲刈りが終わっているのがわかりました。数日前は動いている稲刈機の姿を見ましたが、昨日は稲穂が垂れている田がすでに無くなっていました。

a0007_002211_m



秋の光
豆苗を買って一度食べたあと、根の部分を水を張った器に入れておくと翌日には残った苗が伸びてきます。最初は一本か二本が遠慮がちに頭を出していたのが、三日もすると全体に伸びてきて、一日で苗の高さが目に見えて変わります。さらに、苗は向日性があり、光の差してくる窓の方に実を乗り出すように先端部分を曲げて伸びます。生き物がそこにいる、という感覚があって楽しいです。今日、明日のうちには再度いただくつもりです。

P9251969

◆鱗雲
9月半ばあたりから、午後になると日差しが部屋の中に入ってくるようになりました。これから午後の時間は南の窓のカーテンをひいて過ごすようになります。気温は6月ごろよりもまだ高いですし、扇風機を回したりもしますが、日差しは秋の半ばを過ぎています。日中の蝉の声は、部屋からは聞こえなくなりました。鱗雲は高度5,000mから13,000mくらいに出るさざなみのような雲です。魚の鱗のように見えることから鱗雲と呼ばれ、秋の季語です。

9683543943_881a02572a_k

稲穂
アートワークのために大阪へ行ってきました。秋分の日ですが、それでも日中はまだ暑く感じます。いつも午前中に前回からの振り返りを全員でおこない、それから絵を描きます。しかし、今日は振り返りに非常に長い時間がかかり、絵を描くことなく、振り返りのシェアをしあって終わりました。

前回は自分の中に基準があって、自分では当たり前なのだが他人は違うということ、自分と他人のものさしが違うということについて、最初に絵を描き、その後、二枚目で双方を全体の中で認めて絵に描きました。私にも「どうもこういうのは嫌だなあ」と誰かの振舞いを見て思うことがあります。自分の価値観とは外れていることです。そういうことで、「あそこが嫌」と言い出したらきりもなく嫌なところが出てきます。なぜ自分がそれを嫌なのかを力説してしまったり…。

しかし、それは一方でその部分が自分にとって気になることであり、自分に何かを教えているということでもあります。自分の中にそれと似た何かがあることを形を変えて見ている。今日の会話の中で、そういう何かに出会ったとき、激しく拒絶するのではなく、スペースを空ける、という話が印象に残りました。自分のまわりのスペースをちょっと引き伸ばして、その嫌だと思うものを入れてやれるようなゆるやかさを作る。それによってすべてのことを認める。こういう心構えとういうのは、意外に一番取り組みやすい方法なのかもしれないと思いました。

1453224664_52539e1a09_b

刈田
台風18号が去った後は晴天続きです。秋らしい日和になり、増位山の頂から見える水田地帯では、日々稲刈りが行われています。機械で刈り取っていきますから、毎日この田、あの田と刈られた田が熟れた田の中に増えて行きます。すべてが刈られてしまうと、やがて収穫を祝う秋祭りのシーズンです。

a0007_002212_m



秋彼岸
今日は彼岸の入りです。単に彼岸といえば俳句では春の彼岸を意味しますので、秋の語を入れます。「暑さ寒さも彼岸まで」、台風の後、晴天が続いています。それでももう暑くてたまらない、ということはなくなりました。蝉の声がほとんど聞こえなくなり、昼間は静かです。日が落ちると虫の声が盛んです。

a1180_009032_m



このページのトップヘ