優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2013年11月

ボジョレヌーボー
ボジョレヌーボーは、フランスのローヌ=アルプ地方で最も産出量の多いボジョレという土地でできるワインの新酒です。毎年11月の第三木曜日が解禁の日とフランスのワイン法で定められています。この日の0時を過ぎないと、このワインを販売・消費することはできません。今年の解禁日は11月21日でした。ワインがブームになっていたころは大騒ぎだったようですが、それも最近では落ち着いてきた様子です。今日スーパーへ行ったら、ボジョレヌーボーがたくさん置いてありました。やはり盛り上がるのは解禁日前後なのでしょう。2014年の解禁日は11月20日です。

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牡蠣フライ
牡蠣フライは西洋料理かと思っていましたが、日本で考案されたものだそうです。欧米では牡蠣は生食されることがほとんどで、フライ料理は一般的ではないとか。この辺は不思議ですね。最近こそ刺身もスシも欧米人の間で食べられるようになっていますが、ちょっと前までは「魚を生で食べるなんて」と拒否感が強かったものでした。それなのに、牡蠣は昔から生で食べていたとは。日本では、生の牡蠣も食べられますが、牡蠣フライ、牡蠣飯、土手鍋など火を通して食べる方法もポピュラーです。「牡蠣」は冬の季語です。これは食用として最もよく食べられるマガキの旬が冬にあたるからです。

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冬めく
朝は晴れていましたが、昼ごろに寒冷前線の通過で雨が降り出すとの予報でした。そのとおりの空模様になっています。近所でアパートの建設が進んでおり、土台の工事が終わった後、今朝は上部構造の骨組みとなる部材を巨大なクレーンが吊り上げて据え付けているのが見えました。私が住んでいるところは、ここ数年の間に急激に都市化が進み、田んぼがどんどん埋め立てられて商業施設や住宅地に変わっています。日本は人口が減っていますが自分の住む周囲に関しては、人口急増地帯と言えそうです。

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師走
近隣のイチョウがいま黄葉の盛りです。イチョウは裸子植物イチョウ鋼の中で唯一現存している種です。現在の中国安徽省宣城市付近に自生していたものが、11世紀初めに当時の北宋王朝の都があった開封に移植され、広まったとする説が有力です。日本に入ったのはそれ以後で、平安後期から鎌倉初期といわれています。イチョウは木材として優れ、黄葉時の美しさと剪定に強いということから街路樹としても各地に植えられています。雌雄があり、ギンナンができるのは雌株だけです。

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冬紅葉
蛇ヶ池のほとりの楓、先に紅葉していたものはもう半分くらい散っていましたが、別の楓がいまは紅葉の真っ盛りでした。紅葉も黄葉も、姫路周辺では11月半ばから12月はじめ、初冬から仲冬にまたがったあたりが最盛期です。季語としての「紅葉」は晩秋のものですが、これがあてはまるのはもう少し北国になるのでしょう。

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木の葉
三日ぶりに増位山へ行ってみたら、ドライブウェイにたくさんの木の葉が散っていました。コナラやアベマキなど黄葉する木々が、いまは一番色づいているころで、周囲の山々は黄褐色に見えます。やや風があり、見ている間にもその風で木の葉が散っていきます。これからどんどん落葉が進み、十二月半ばくらいには落葉樹はすっかり裸になってしまいます。

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冬落暉
午後の風雨は三時すぎにはおさまって、急激にお天気が回復し、夕陽が見られました。窓から見える近所の銀杏がすっかり黄色くなっています。山々も黄色から黄褐色が目立つようになってきました。十二月半ばあたりまではまだ葉が残っています。

処女峰アンナプルナ 』を読みました。アンナプルナの周りは、以前トレッキングに参加して山を眺めながら歩いたことがあります。アンナプルナは初めて登られた8,000m峰であり、本書がその記録です。長らく山岳ノンフィクションの傑作として読み継がれてきました。確かに感銘を受けます。特に後半の遭難以降の描写に引き込まれました。「人間の生活には、他のアンナプルナがある」とは名言だと思います。

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冬の雨
午前中は静かな雨でしたが、お昼ごろから風が出て今は激しく風雨が窓を打つ状態になっています。寒冷前線が通過中のため、午後いっぱいは荒れたお天気になるとの予報です。レーダーを見ると、前線にともなう雨の地域の西には晴れた空が広がっていますので、夜には雨があがって晴天になるでしょう。

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冬紅葉
今朝は雨になっていますが、昨日は暖かく快晴でした。昨日は書写山圓教寺近くを車で通りました。ロープウェイ駅の駐車場は満車とのことで、そこに続く道には車が連なっていました。西国二十七番の札所であり、西の比叡山ともいわれる古刹です。山上には多くの重要文化財があります。摩尼殿の紅葉が見事です。ロープウェイからは山々の紅葉と姫路平野、播磨灘の眺めが素晴らしいでしょう。

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冬の蝶
快晴の暖かな日が続きました。これからお天気は下り坂で、明日の月曜日は荒れ模様との予報です。「蝶」は単独では春の季語です。冬にも飛んでいる蝶があります。成虫のまま越冬するものもいます。花壇でよく見かけるのは黄蝶です。年に五、六回発生し、越冬もします。初冬のいま、花壇には小菊がたくさん咲いています。その間を飛んでは花に止まり、影から日向へ日向から影へ飛び回る姿は、日差しの分身のようです。

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