優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2014年05月

桐の花
キリが満開です。フジとキリ、花の形は全く違いますが、遠くから見ると色がよく似ています。キリは背が高く、フジは背の高い木に這い登ってその先に花を垂らすため、花の咲いている位置も似ています。昨日は快晴で、気持ちのよい天気でした。山を歩いていると、蛾か蝶の幼虫がぶらさがっている姿をあちこちで目にするようになりました。2、3cmほどの小さい虫です。細い糸で木からぶらさがっていて、自然歩道を歩いていると、身体にあたってぴたっとはりつきます。かわいそうですが、そのたびに仕方ないので指で弾き飛ばしつつ歩きます。

IMG_0490

黒揚羽
「蝶」は春の季語です。目に付き始めるのが春だからでしょう。季語はほぼその季節に初めて目にするものを一般的な季語として取り上げています。しかし、蝶の活動が最も活発になるのは夏です。春以外の時期の蝶はそれぞれの季節を冠して詠みます。夏ならば「夏の蝶」という具合です。夏の蝶の代表が揚羽蝶です。大きくて飛び回る姿が華やか、いかにも夏の蝶らしい雄大な印象を受けます。増位山の頂周辺では、コバノミツバツツジにかわってモチツツジのピンク色が今最盛期です。

IMG_0477

新緑
ゴールデンウィーク最終日、今日はよく晴れています。しかし、気温は低めな状態が続いています。このころの思わぬ寒さを若葉寒(わかばざむ)と言います。そこまで冷えているわけではありませんが。山は新緑に彩られ、いきいきしています。キリ、フジ、モチツツジなどが咲いています。随願寺の境内ではシャガも咲いています。

IMG_0476

夏来る
立夏の朝は雨でした。昼に雨はやみましたが、今も空は曇っていつでも雨粒が落ちてきそうです。気温は低めで「夏」という感じではありません。それでもヒラドツツジがかなり開いてきました。季節が変わると本棚の歳時記を入れ替えます。過ぎた季節の巻を奥にしまい、やってきた季節の巻を手近なところに移動させるのです。今年の春の出来事を思い浮かべ、いい春だったと感謝して送り、来る季節にも新しい発見を期待します。

IMG_0474

夏隣
明日は立夏です。暦の上の春は今日が最終日。昼間の気温は高くなっています。窓を開ける季節がやってきました。窓からは若葉におおわれた山々が見えます。爽快な季節になりました。これから夏が進むと、南北の窓を開け放ち風を通します。昼間は内陸に向けて吹く風が一日中そこを通り抜けます。

IMG_0472

IMG_0471

八十八夜
昨日は八十八夜でした。立春から八十八日目、♪夏も近づく八十八夜〜、と小学校唱歌に歌われるように、晴天で日中は動くと汗が流れる陽気になりました。大阪高島屋で開かれている「Smile 浅田真央展」に行ってきました。ゴールデンウィーク中で、カレンダー上の休日は大混雑になる可能性が大きいので、平日に行きました。それでも会場は人でいっぱい。休日は並ばないと入れないでしょう。

入口には今季のエキシビションで着用し、展示会の題名にもなっている「Smile」のゴールドの衣装が飾られています。目の前でフィギュアスケートの衣装を見たのは初めてでした。細部まで凝ったつくりです。ラインストーンがちりばめられ、動きをさまたげないよう工夫されています。

意外だったのは、衣装の肌色に見える部分です。下着のような感じのものかと思っていたのですが、目の細かいメッシュの生地でした。衣装はトルソに着せられて、写真パネルの前に、獲得したメダル、彼女のコメントとともに並べられています。スタイル抜群、ああいう衣装はあのスタイルでないと着こなせません。

子ども時代の写真も途中に並べられていて、三歳くらいの彼女が口の周りにソフトクリームをいっぱいにつけて食べている写真がとても可愛らしい。衣装もよかったですが、それ以上に印象に残ったのは、二足のスケート靴でした。足の側面の革がすれて痛んだスケート靴を見ると、激しい練習の日々が想像できます。華やかな衣装で観衆の前に立つのは一年のうちの10日か20日ほどのこと。それ以外は地味で過酷な練習の日々です。

会場の一画にはソチのフリー演技を大画面で繰り返し流しているコーナーがあり、常時20〜30人くらいがその前で演技の動画に見入っています。誰もがもう何度もあの演技を見ているはずですが、それでもやっぱりそれを見ないではいられない。凄いものだな、と思います。会場内は撮影禁止。出口の先に協賛企業の販売ブースがあり、そこから画像をいただいてきました。
IMG_0466

IMG_0467

風光る
増位山へ行ったら、麓の小学生たちが遠足に来ていました。ゴールデンウィークの最中ですし、教室で勉強するにはなんとなく落ち着かないころです。今日は快晴で、絶好の遠足日和。蛇ヶ池周辺や随願寺の境内でお弁当を食べているらしく、山の中まで歓声が聞こえていました。

IMG_0464

春深し
オイルパステルをやめ、アクリル絵具で描くようになりました。なぜオイルパステルで描いていたかというと、水を使って描くと紙がぼこぼこになるのが嫌だったからです。四方が糊で固定されているスケッチブックで描いても、歪むのはおさえられません。キャンバスに描けば歪みませんが、嵩が高い。水張りするのは時間がかかって面倒だし…。そんなわけでオイルパステルだったのです。

しかし、オイルパステルは細かく描くには不向きですし、スクラッチなどの方法を使うと、画面が汚れます。自分が描きたい絵とそれにふさわしい画材は何なんだろうと考えていたら、ある技法書に、紙の四方を少し塗り残せば紙の歪みは少なくてすむ、と書いてありました。そこで、そのようにやってみたら、確かにあまり歪みません。

透明水彩のように水をたっぷり使う描き方だとこういうことはできません。だから、紙の歪みを避けたければ、パネル張りにして描くのでしょう。しかし、水をそれほど使わない方法でアクリルで描けば、四方を塗り残すことは可能です。紙の持つ性質なのでしょうが、こんな簡単なことでうまくいくとは驚きです。

P5012452

晩春
五月に入りました。日曜日からぐずついたお天気が続きました。ゴールデンウィークがずっと晴れるというのは珍しく、どこかで雨が降ります。今年のゴールデンウィークは曜日と祝日の組み合わせがいまいちで、かなり飛び石度が高いものになっています。雨に洗われた新緑が目に眩しく、一番過ごしやすい季節です。

IMG_0458

このページのトップヘ