優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2016年11月

埋火
灰の中に埋めた炭火のことを埋火(うずみび)といいます。火鉢などで火種を長持ちさせるために灰に埋めたり、火力を調節するために灰をかぶせたりします。

歳時記には炭火関連のこうした季語がいくつも載っています。昔は炊事や暖房に炭は欠かせないものでしたが、現代生活では縁遠いものになりました。

先日泊まった古民家はオール電化になっていましたが、囲炉裏は残してあり、そこに自在鍵で鍋をつるして牡丹鍋をつくりました。その炭火を囲んで話をし、寝る前に残っていた炭火に十能で灰をかけておきました。
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囲炉裏
ミニ同窓会に集まったのは8人でした。三年前に一度クラスのほぼ全員に声をかけて20人以上が集まったクラス会が開かれました。そのときに、また機会があったら集まろうということになっていたのです。

私は小・中・高のいずれの同窓会にも一度も参加したことはありません。小学校や中学校の同窓会は開かれているのかどうかも不明です。こういうのは音頭をとって積極的に勧める「お世話役」の人がいなければなかなか開かれないものでしょう。

8人程度だと、全員とゆっくり話をすることができます。思い出話をしたり近況をたずねたり。これくらいの規模がいいかもと思いました。
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山茶花
冬を代表する花のひとつが山茶花です。秋の終わりごろから咲き始め、冬中咲いています。昨日宿泊した古民家の庭にも咲いていました。

土曜日の朝は雲ひとつない青空でしたが、夕方からお天気が崩れ日曜日は一日雨になりました。朝食は木を丸ごと使ったテーブルでとりました。どっしりしたテーブルで、梁が見えるこの古民家にぴったりです。
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全国で空家が問題になっていますが、こういう形で古い民家を活かし地域の活性化につなげていくことも可能なんだな、と思いました。原始人会というのは、加西市の上万願寺町地区で結成された団体です。

上万願寺町は兵庫県の中央部、中国山地の麓に近いいわゆる限界集落のひとつで、少子高齢化、過疎化、放棄田、などいろいろな問題を抱えています。それらの問題を地域のみで解決しようとするのではなく、都会から人を呼び込んで長い目で見た対策を行っていこうとしています。

近郊の中核都市である姫路の中心部から車で一時間ほどで来られ、里山の風景が広がります。阪神間からでも中国自動車道を使えば日帰りが可能でしょう。近郊の田舎として、地理的条件には恵まれています。農家レストランやどぶろく・甘酒づくり、食材つくり体験などもおこなっていて、盛況なようです。
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猪鍋
土曜日の日中は保健師の仕事で尼崎に出かけていました。夕方からは看護学校時代のミニ同窓会で加西市の原始人会大谷山荘へ。加西市の最北部にある古民家を改装した宿泊施設です。囲炉裏があり、そこの炭火で作った猪(しし)鍋を食べました。

外観は昔の民家ですが、中はオール電化で台所もトイレも浴室も改装されています。囲炉裏のまわりは床暖房になっていて、現代の快適さを味わいつつ古い時代の雰囲気を楽しめます。参加できなかった仲間に写真を送ったりしながら、遅くまで話に花が咲きました。
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皇帝ダリア
愛媛県でも、しまなみ海道の島々でも、あちこちで皇帝ダリアが咲いているのを見かけました。兵庫県でも咲いていますが、このあたりは家ごとに咲いているといっていいくらいでした。花の少ない時期であるだけでなく、屋根を越すほどの丈からも目立ちます。

皇帝ダリアは別名を木立ダリアといいます。寒さに弱く霜にあたると枯れてしまうので、温暖な瀬戸内には適している花なのでしょう。花は挿し木で増えます。
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冬菊
今治から新居浜へ向かう前に今治タオル美術館へ立ち寄りました。今治はタオルの産地として有名で、地域ブランドとして力を入れています。タオルをテーマにした美術館というのは世界でも珍しいのではないでしょうか。

南欧風の外観を持つ建物で、五階まであります。上階が有料の美術館になっており、下には各種タオル製品が売られています。ブランド品ですから、値段もなかなかのもので、人気があるのはアウトレットショップです。ふわりとした感触ながら、こしがあってなめらかな高級タオルの手触りを楽しませてもらいました。

カフェやレストランもあり、ガーデンカフェの前の庭を散歩しました。レモン、皇帝ダリア、柚子、パンジーなどが目に付きました。
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豚しゃぶ
サイクリングの途中、昼食は「大潮荘」でとりました。食事をしながら来島海峡を眺められます。その後、新居浜へ。

新居浜では、「酒肴 蒼月」という店に行き夕食を食べました。30代くらいのご夫婦がやっておられる店で、こじんまりとしていますが、料理は美味しかったです。天ぷらや豚のしゃぶしゃぶを食べ、お酒も少しいただきました。

このあたりは、別子銅山へ向かう街道筋でかつては大変なにぎわいだったそうです。
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冬はじめ
東京から戻った翌日は愛媛に向かいました。いっしょに山歩きをしている友人の実家が新居浜にあり、ご両親が亡くなった後の家を改装して、その友人は新居浜と姫路を行き来する生活をしています。年に一度、そこに仲間でお邪魔することにしているのです。

一昨年は石鎚山に、昨年は剣山に登りました。今年はしまなみ海道でサイクリングをしようと考えていましたが、土曜日は雨との天気予報でした。それならば、瀬戸大橋を渡ってどこかの観光をしようということで、出発。しかし、雨が降っていたのは出発するころだけで、瀬戸大橋まで来ると晴れてきました。

そこで、今治まで行き来島海峡大橋をサイクリングすることにしました。尾道から今治までは、しまなみ海道が開通したときに一度一泊二日でサイクリングをしたことがあります。あのころに比べると設備が充実して、自転車で走っている人も大勢います。

来島海峡大橋の上は風が強く、橋の起伏もあってそれなりに走り応えがありました。大島までの往復約10kmをレンタサイクルで走りました。橋の下をひっきりなしに船が行き交います。海峡は潮の流れが速く、海流が渦巻いて流れているさまもわかりました。
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冬麗
東京での仕事は、浜離宮恩賜庭園のすぐそばにあるビルの中でした。ガラス張りの窓から眼下に首都高速、隅田川が見えます。その間に庭園があり、高層ビルの中の緑のオアシスになっています。遠くにはスカイツリーも望めました。
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冬ぬくし
この週末は異様なほどの暖かさでした。横浜では、横浜駅から臨港パーク、赤レンガパーク、横浜港大さん橋、山下公園、中華街、横浜公園をぶらぶら歩きつつ観光しました。

大さん橋は国際線の旅客ターミナルがあります。ここの屋上は「くじらのせなか」と呼ばれ、板張りでなだらかに起伏しており、横浜港全体を見渡せる絶好のスポットです。24時間無料で開放されています。

横浜が開港したのは1859年です。日米和親条約が締結された場所にも行きました。安政元年(1854)2月から3月にかけ、日米の代表が横浜村の海岸で会見し、この条約を結びました。その応接所は現在の神奈川県庁のあたりです。日本の歴史を大きく転換させ、横浜市誕生のきっかけとなりました。

県庁の前が銀杏並木の見事な日本大通りです。初めて日本大通りという名前を聞いたとき、「なぜ日本大通り?」と思いました。この場所へ来てみると、日本が開国し貿易を始めたのがこの場所であり、それゆえの「日本大通り」という名前なのだろう、と想像できます。
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