優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2016年11月


明日、東京で仕事をするため、横浜のホテルにいます。今朝神戸空港から羽田空港に飛びました。神戸空港から飛行機に乗るのは初めての経験でした。

飛行機は、飛んでいる時間そのものはあっという間ですが、乗るまでの待ち時間などがあって、結局は新幹線が走っているところなら総移動時間はあまり変わらないのでは、と思います。今回は仕事の依頼先からの指定で飛行機なりました。

昼過ぎには羽田に着き、リムジンバスで横浜駅まで行きました。ホテルに向かうには時間が早すぎたので、横浜をぶらぶら歩いて観光しました。暖かくいいお天気で上着を着ていると汗ばんでくるほどでした。
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冬服
踏切で遮断機が開くのを待っていました。この踏切は駅に近く、踏切のすぐ前に信号があり、遮断機と信号機の間に車が二台しか入りません。線路をはさんで信号を待っていると警報機が鳴り出し、遮断機が下りたところで、待っていた信号が青になる、というパターンが一番残念な信号待ちです。

上り側にある踏切なので、下り電車が入ってくるときは比較的早く遮断機が開きますが、上り電車だと駅で停まって乗客が乗り降りし、それから電車が発車して踏切を越えて、ようやく遮断機が開きます。今日はそのパターンでした。やれやれ、と思いながら待っていると、目の前を電車が通り過ぎていきました。

車窓を通して電車の中に並ぶ人々の姿を見ているうちにこの句ができました。
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初冬
14日は月と地球が今年いちばん接近し、満月と重なってスーパームーンでしたが、あいにくの雨で月は全く見えませんでした。今日はよく晴れて、夜はテニスに行き、テニスコートで昇ってくる月を見ました。

昨夜は地球からの距離が35万6500キロ、今夜は35万7400キロで、月のみかけの直径が小さくなるのは0.3%程度、ほとんどスーパームーンと変わりません。冬とはいえ、今日は暖かく、夕方に少し風があったせいで空気中の塵が吹き払われくっきりと美しいほぼスーパームーンでした。
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大根
昨日採った柿は姉の家にも持って行きました。お返しにということで、隣の畑の大根を抜いてもらいました。この畑は2年ほど前まで90代のおじいさんが野菜を作っておられました。しかし、さすがにそれもお年のせいで難しくなり、毎日顔を合わせていた姉夫婦に作ってもらえないかというお話があったそうです。

小ぶりですが新鮮な葉つきの大根、葱、掘ってあったさつまいもなどを袋いっぱいもらってきました。大根は野菜ジュースにも入れましたし、今夜は久しぶりに鍋を作りました。鍋の汁を摂らなければ、塩分はそれほど多くありません。肉は獣肉ではなく、大豆から作った肉もどきのものを入れました。これで結構美味しくいただけます。
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冬の柿
母から家の裏にある柿を採りに来たらという電話があり、今朝採りに行きました。小さな木ですが枝一杯に実をつけ、ずっしりと重そうでした。花鋏を使って実を枝から切り離していくと、実の重みで撓んでいた枝が元の形に戻っていきました。樹木が果実をつけている状態というのは、身重と同じなんだなあと感じました。

生っていた実の半分ほどを採りました。とてもひとりで食べられる量ではありません。ご近所の方などに配りました。それほど大きくなく、見かけもよくはありませんが、甘くて美味しい柿です。
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冬陽
仕事で加西市に行っていました。市の健康福祉関係のイベントにスタッフとして参加するためです。よく晴れて会場のすぐ裏にはため池が見えました。朝は東に向かい、夕方は西に傾く太陽に向かって車を走らせました。まぶしくてサンバイザーやバックミラーで日差しをよけながらの運転でした。

今週の水曜、木曜あたりは一時的に冷え込みましたが、金曜日から寒さがゆるみ、今日も暖かでした。
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増位山の自然歩道では、時々野生動物を見ます。最も多いのは猪です。動作は俊敏で大型のラグビーボールが飛んでいくように走ります。

アメリカの大統領選挙が世界中の大方の予想を覆しトランプ勝利に終わって一日以上がたちました。アメリカでは都市部を中心に反トランプのデモが起きたりして、前途多難だと思わせます。彼の問題点は、アメリカが築き上げてきた理想をばっさり否定したことにあるでしょう。

これまでアメリカは内実がどうあれ、人種、性、宗教あらゆることに関して自由と平等をたてまえとし、その実現に向けて努力してきました。アメリカ大統領はその象徴であったのに、トランプ氏はそれを真っ向から否定するような言動を選挙戦の間中取り続けました。

皮肉にもそれが一部の人たちの鬱屈していた思いに火をつけ、結果的に熱狂的な支持を得るに至りました。しかし、レイシスト、性差別主義者、といったレッテルを貼られてしまった人が「象徴」としての役割を果たせるのかどうか…。

ブッシュ氏とゴア氏が戦った2000年の大統領選挙も大接戦で、結果的に得票数は少なかったにもかかわらず、選挙人を多く獲得したブッシュ氏が大統領になりました。あのときもさまざまな議論が巻き起こりましたが、今回のようにブッシュ氏そのものを「我々の大統領ではない」と否定する人はほとんど見られませんでした。それだけに今回の事態の修復は極めて難しいのではと感じます。

今回も単純な獲得票数ではクリントン氏が上回っていますから、選挙制度の改革を求める声が出るかもしれません。

また、この大統領選挙は単にアメリカに留まらず、これから続くヨーロッパの首長選びに大きな影響を与えそうです。すでにテロや移民問題でアメリカ以上に疲弊しているヨーロッパで、排外主義、自国第一主義がさらに伸張し、極右が台頭する状態も懸念されます。

大衆の感情をつかんで揺り動かすことのうまい政治家(この夏のイギリスのBrexitを主導したボリス・ジョンソンや今回のドナルド・トランプのような人)が出てきて扇動したら、それを理性で抑えられる人はあまり無いように思います。
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冬来る
昨日から急に冬らしくなりました。火曜日の夜に雨が降り、そのあと夜半に木枯しが吹いて水曜日は気温が下がりました。衣類はまだ秋物の段階で、冬物をほとんど出していませんでしたが、これで一気に冬に衣替えです。

厚手のフリースを出し、ふくらはぎのスパッツもつけました。あらかじめ購入していた冬用のスリッパをはいてみたら、これが軽くて暖かくて最高です。絵を描くときは軍手をはくことにしました。手が暖かいし、手の汚れが紙につくのを防げるというのもいいです。

もっと寒くなったら、上にアウトドアジャケットからリフォームしたベストを着て、ネックゲーターをつけます。ここまでいけば完全防備で、それでも寒いと感じたときに暖房器具を使おうと思っています。
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返り花
昼食の後、アメリカ大統領選挙の開票速報をネットで見始めて、つい見入ってしまいました。あらゆる事前の世論調査をひっくり返してトランプ氏の勝利。おかげで日経平均も1000円近く下落しました。市場はクリントン氏勝利を予測していたのです。6月の英国のEU離脱国民投票を思い出しました。

あのときも英国民は離脱しないことを選ぶというのが大半の世論調査結果だったため、衝撃が大きなものになりました。何のための世論調査やら。これほどあてにならないものだったら、世論調査の信用度ががた落ちになるのでは、と思いました。調査の手法を変えるべきなのかもしれません。

山へ行くと稜線でコバノミツバツツジの返り花が見られます。家の近所ではソメイヨシノでも見られました。昨夜は雨のあと、強い風が吹きました。木枯し一号なのかもしれません。おかげで今日は晴天になりましたが、気温が下がり、冬らしい一日になりました。
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冬浅き
近所の川原にはセイタカアワダチソウが咲いていました。冬に入ってすでにほとんど枯れていますが、その中に名残の黄色が見えます。もうすぐその色も消えて花の形を残したまま枯れ色になり、そこへ霜がおりるようになります。

衣類を工夫して暖房を少なくするようになったのは、電気代を節約するためです。暖房はもっぱら電気でおこなっています。エアコンを持っていないので夏の電気代は扇風機程度でたかが知れています。しかし、冬は電気代が夏場の倍近くかかっていました。特に以前使っていたオイルヒーターはひどかった。器具の値段よりもランニングコストを意識しなければ、と今では思います。

昔は使いたいだけ使って電気代を払っていましたが、関西電力のサイトで毎月の電気代をチェックするようになってから、その差に意識が向くようになりました。ちょっと工夫すれば暖かく過ごせ、無意識に暖房をつけなくなりました。

それだけで冬場の電気代が半分くらいに減りました。意識するというのは大事だと思います。食べることを意識して結果的に体重が大幅に減ったように、何にどれだけお金を遣っているのかを意識するだけで、家計の節約はかなりできるのでは、と思います。
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