優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2017年01月

寒中
日曜日に大岩岳に登りました。登る前から夕方には雨だろうという天気予報が出ていました。登っているときはまだ日差しがありましたが、山頂では完全に太陽が雲に隠れました。下山して駐車場の車に戻ったときに待っていたように雨が落ち始めました。

山を後にして、前回と同じ白雲谷温泉ゆぴかへ行きました。人が多く駐車場がほぼ満杯です。ここはお風呂の種類が多いわりに値段が600円とそこそこ安く、それが人気のもとなのでしょう。露天風呂は二つの場所にあり、さらにサウナ、ミストサウナなどもあります。
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春隣
春隣(はるどなり)は、春が近い、春がすぐそこに来ているという意味を持つ季語です。俳句独特の美しい表現だと思います。

関東地方の方が山の写真を見て「兵庫県の山は優しい雰囲気ですね」と言われました。兵庫県の南部の山は低く穏やかな稜線です。山の上から見渡しても、山というよりもむしろ丘陵に近い感じです。日本アルプスなどの鋭く尖った稜線とは対照的です。
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春隣る
ひょうご100山に登っている仲間の中に、茶道の経験の長い人がいます。山に登るときはいつも抹茶と茶筅、茶杓を持参して、頂で野点をしてくれます。昨日も美味しい羊羹とともに抹茶をいただきました。ふだん、家ではお菓子をほとんど食べませんが、こういうときは持ち寄られたお菓子をいただきます。

袋入りのインスタントラーメンも日常では全く食べません。しかし、頂ではコンパクトストーブで湯を沸かし、そこに持ち寄った野菜やウインナーを入れてラーメンをつくります。冬は身体が温まって特に美味しく感じます。山に登って外の景色にふれてそこでいただくからこその美味しさです。
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春近し
北摂は、摂津国の北部に由来しています。兵庫県では神戸の北の地域を一般に北摂と呼び、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町が含まれています。

昨日登った大岩岳は三田市、宝塚市、神戸市北区の市境が接するところです。山頂からは西と北の展望が開け、眼下には千苅ダムとそのダム湖である千苅水源池があります。

見通しがよい日には、播磨の高御位山まで見えることもあるようです。昨日は、お天気が下り坂で遠くまで見晴らすことはできませんでしたが、目の前に羽束山、大船山など北摂を代表する山が見えました。
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寒の水
三田市、神戸市北区、宝塚市の境にある大岩岳に登ってきました。登山口のすぐそばには千苅ダムがあります。千苅ダムは大正3年(1914)から大正8年(1919)にかけて建設された水道専用の重力式コンクリートダムです。昭和3年(1929)から昭和6年(1931)にかけてダムを6m高くする工事が行われました。

近代化産業遺産、近代水道百選であり、登録有形文化財です。ダムの上流は羽束川と波豆川が合流して千苅水源池となっており、ダムの2km下流で武庫川に注ぎます。運よく放水中で石張りの堤体表面を白く泡立った水が流れ落ちていました。幻想的ともいえる水の流れの美しさです。
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寒禽
増位山の山上駐車場脇のオオシマザクラの前で、男性が掌を差し出して野鳥を呼んでいました。ヤマガラと思われる鳥が数羽枝の間を飛び回っており、そのうちに一羽が掌にやってきて、啄ばんでいきました。そうすると次の一羽もやってきました。

「何ですか?」とたずねるとひまわりの種とのこと。寒も終わりに近く、餌が最も少なくなる時期でしょう。こんな風に野鳥と楽しく遊べるのはいいな、と思いました。
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春を待つ
午後から曇って風も出てきています。夕方には雨になりそうです。増位山の自然歩道を歩いていたら新しい標識があり、もの珍しくて行ってみました。ここ二三日のうちに木を切り払ってこのピークに新しい標識をつけられたようです。

山頂も以前よりも木が切られてより南の方角が広く見えるようになりました。ここも将来的にはもう少し木を切られるのでしょうか。
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大霜
よく晴れた朝は放射冷却現象で冷えます。あたり一面霜で一瞬雪かと見まがうほどです。霜は地表の温度が零度以下になったときに露が小さく結晶したものです。季語で雪を六花(むつのはな)といいます。霜はそれに対して三花(みつのはな)といいます。
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寒青空
日が長くなりました。日中も今日のようにいいお天気だと日差しが強くなったことを感じます。今頃から二月初めごろまでは、寒さが厳しいにもかかわらず、光の明るさがどんどん増して、そのギャップを心地よく思います。春が近づいているのだ、という実感です。
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先日の松尾山登山のとき、法隆寺のすぐ北の天満池で鴨の群れを見ました。やや遠くて種類はわかりにくいのですが、淡水にいること、脇が茶色の個体が見えることなどから、ハシビロガモではないかと思います。ユーラシア大陸と北米大陸の西半分の亜寒帯から寒帯で繁殖し、日本には冬鳥として飛来します。

ハシビロという名前は身体とは不釣合いなほどに大きな嘴を持っているからです。嘴の先端から水を吸い取り、嘴の合わせ目についているたくさんの薄板で水中のプランクトンなどを濾しとって食べています。この仕組みのおかげで他のカモ類では利用できない小さな有機物を餌にできます。
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