優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2017年05月

薄暑
快晴で気温があがっています。スマホでは現在の姫路の気温は27℃。「薄暑」とは、初夏の少し暑さを感じるくらいになった気候をいいます。今は窓を開けています。母の誕生日で、いっしょに昼食を摂りました。いまごろに生まれるのが一番世話がしやすいのではないだろうか、と思います。

父は四月生まれで、子どもは両親と同じような季節に生まれる確率が高いということですが、私も姉も冬生まれです。なんでだろ〜。
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はつ夏
明日は二十四節気の小満です。夏の最初の節が終わろうとしています。小満の次は6月5日の芒種となり、初夏から仲夏へと移っていきます。そろそろ梅雨入りというころです。昨日はいいお天気で、午後7時を過ぎても空に明るさが残っていました。芒種の次が夏至で6月21日です。
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五月
快晴でもすでに自然歩道のまわりの木々は葉を繁らせているため、歩いている間はほぼ木陰を通ることができます。頂で昼ごはんを食べるために毎日クックストーブを背負って歩いています。燃料になる小枝は途中の道で拾い集めます。

昼ごはんに使う程度の小枝は一握りほどもあれば十分です。しかし、つい目に付いて余分に拾ってしまいます。余った分はそのまま持って帰り、家で使います。小枝がストーブの中で燃えて小さな炎を上げるのを見ているのがとても好きです。小枝が燃えるときの香りも好きです。松なら松の、檜なら檜の香りがします。
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青葉若葉
今日はやや早めに頂へ行きました。山頂からは眼下に市川が見え、その対岸が城見山です。この山はヤマザクラが多く、花の季節には山全体が桜の色に覆われています。いまは新緑のさまざまな濃淡が落ち着き始めているころです。

今日も快晴で、頂に座っていると風が心地よく、こういうのが幸せというものだなあと思います。モンキアゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハなどさまざまな揚羽蝶が飛び交い、少し離れたところではすいーっとイワツバメが横切っていきます。

空の高いところでは、北東から南西に向かって飛んでいくジェット機の姿がありました。晴天が続くのか飛行機雲はできず、白い航跡はすぐに青空へ消えていきました。
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夏の蜻蛉
「蜻蛉」は季語としては秋になります。夏には「蜻蛉生る」があります。それ以外では「糸蜻蛉」「川蜻蛉」「夏茜」「早苗蜻蛉」が夏の季語です。増位山の山上駐車場の周辺ではシオヤトンボがたくさん飛んでいます。桜が散り始めるころ蜻蛉になり、ふわふわと飛びます。飛翔している時間よりとまっている時間の方が長いようなトンボです。

気温があがってきて、日向に駐車しているときは、ウインドウを少しさげて空気がこもらないようにしています。シオヤトンボが迷い込んできて、車に戻るとフロントガラスのところで盛んに羽ばたいていました。

トンボは前に進むことしか知らず、建物に迷い込んできたときも、ガラスに向かって突進を繰り返したあげく出られずに死んでしまいます。ウインドウを全開にして手で払い、外に出してやりました。
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若葉
快晴でした。見通しがよくきき、六甲山、淡路島、播磨灘もよく見えました。頂のコナラがよく繁り、その木陰にいると、快適です。

昨日、鈴の音をさせておられた方に今日も会いました。とてもよく響く音色だったので、「すごくいい音ですね」というと「これ、スマホなんですよ」と見せてくださって、驚きました。アプリをダウンロードすれば、いろいろな音があるのでしょう。

「昨日の雨にあいませんでしたか?」といわれました。昨日は昼過ぎに通り雨があったのです。山に来ている人たちはお互いになんとなく顔を知っていて、声をかけるかけないは別にして、他の人たちのことを気にかけたりしているものです。

組織だった近所づきあいとか、何らかのグループとか、そういうはっきりしたものではなく、こういうゆるいつながりというのもいいです。
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楠若葉
図書館の本を借りに行きました。隣に中学校があります。こうした公共の建物の横には楠が植えられていることが多く、若葉が繁っています。二年前まで図書館の支所があったビルは取り壊されて、いまマンションが建設されています。そのため、本をウェブで予約し、市役所の支所が入っている建物で本を受け取っています。

以前、図書館へ行くと、そこのソファに座って新聞や雑誌を一日中ながめている人がありました。退職後の高齢男性ばかりでした。どこの図書館でもよく見かける光景だと思います。

今は男性でも90歳くらいまで生きるのは普通になっていて、60歳あるいは65歳で定年を迎えるとしても、その先に四半世紀の人生が残っています。それより長生きする可能性もあるわけで、「人生のあまり」とは考えられないほどの時間です。どのように暮らすかをよく考えておかないと、長い時間を持て余すことになりかねません。
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若葉
増位山の頂からは南に姫路城が望めます。市街地の中に埋没してしまうため、城の姿を探すのはやや難しいのですが。よく自然歩道で出会う人が今日は鈴をつけて登ってこられました。「青山で熊が出たそうです」とのこと。青山というのは姫路市の西部で、太子町との境になります。「気をつけましょう」といって別れました。

午後、NHKの調査員だという人が訪ねて来ました。以前も来られたことがあり、「テレビ受像機を持っていませんから」と報告済みでした。あれから数年たったので、また調査に来られたというのです。いったんテレビを持たなくなった人が再びテレビのある生活に戻ろうなんて思うでしょうか。国民すべてがテレビを持っていてあたりまえという考え方が不思議です。
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若楓
秋の紅葉の見事さについ忘れがちですが、楓の若葉の明るい美しさは若葉の中でも特に賞賛されており、「若楓」という季語になっています。楓の若葉が日差しを受けて風にそよぐさまは、初夏の生き生きとした美の代表格です。

部屋では、スタンディングデスクで作業をしています。特別に買ったものではなく、古いコタツテーブルの上に中国製の折りたたみテーブルを載せたものです。これがちょうど立って作業をするのにいい高さです。絵もこの状態で描いています。こうしていると、脚を交互にコタツテーブルの上にあげて姿勢を変えることができます。

食事のときだけは座ります。以前は座布団を敷いてコタツテーブルに座っていましたが、最近はiHOVEN アウトドアチェアというアウトドア用の折りたたみチェアに座っています。重さ880gと軽く、指先でつまんで移動できます。底面シートを四隅で吊り下げる方式のため、座るとシートがお尻にフィットし、包まれるような感覚です。畳やフローリングに直接置くと、傷がつきそうですが、絨毯の上で使っているので問題なしです。

食事をするときはノースイーグルミニテーブルNeoをコタツテーブルの上に載せます。そうすれば、チェアに座った状態でちょうどいい位置に食器が並びます。軽くて簡単に移動できるこのミニテーブルは、かたわらに置いて物置にしたり、移動してパソコンを使うときなどに重宝します。
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桐の花
山の色が日ごと濃くなっていき、山肌からはフジの色が消えました。いま目立つのはキリとシイの花の色です。毎日同じ山の道を歩いていると、自然は刻々と移り変わっているということがよくわかります。自然の中に行くことの楽しさはこういうところにもあるかもしれません。

自分自身も同じように変わっていて、固定した何かというのは無いのだと思います。最近、筆ペンで絵を描き始めて、新しいブログにそれを描いています。この画材は自分に向いているかもしれないなと思っています。

以前なら、色を使って描きたかったですし、対象物にできるだけ近づけるように克明に描きたいという気持ちがありました。しかし、今は逆に省略して大きくつかんでさらっと描きたいと思うようになりました。描く時間が少なくて、飽きっぽい自分にはそれもいい部分かもしれません。
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