優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2017年09月

秋の海
神戸の鍼灸院へ行ってきました。今日はとてもいいお天気で明石から須磨への海岸線からきれいに海が見えました。日中の電車はふたりがけのシートにそれぞれひとりが座っている程度で、のんびりした雰囲気です。

こういうときの電車内の空間はぜいたくです。疲れて眠りこけている通勤や通学の人はおらず、パーソナルスペースをゆったりとって車内の空間を満喫できます。
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秋茄子
友人に野菜をつくっている人があり、旬の野菜をたびたびいただきます。一時期に大量に採れるので、「食べ助けや」といって、それらを何かの機会に集まったときに届けてくれます。先日はつやつやの丸ナスと長ナスをそれぞれ段ボールいっぱい持ってきてくれました。

それらを数人で分けてポリ袋に入れて持って帰りました。レジ袋をほとんどもらわなくなっていますが、それでもなんだかんだで袋はあり、こういうときに役立ちます。
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すすき
増位山の頂にすすきが揺れるころになりました。ぽつぽつと生えている程度ですが、秋の深まりを感じます。山への散歩は、寒い季節は真昼に、暑くなってからは日差しをさけて午後にしていました。日暮れが早くなってきたので、そろそろ真昼にシフトする時期です。
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西瓜
いつも鳥取から梨の直売に来られる方が、今日は小玉西瓜もいっしょに持ってこられました。二十世紀梨はこれで最終ということでした。西瓜もいっしょに買いました。甘くてとても美味しい西瓜でした。皮まで甘味があるほど。予想以上に美味しいものを食べるとやはり満足感が大きいです。
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刈田
稲刈りのシーズンは昔に比べて早くなっています。早稲の作付けが多いところでは九月初旬には稲刈りが終わっているのではないでしょうか。自宅の周辺では九月半ばから十月初めくらいで稲刈りが終わります。

稲作に関する季語はたくさんあります。風景としてだけでなく、農作業としてのものも数多く、それだけ作業時間、作業量も膨大だったのです。農作業に従事する牛馬に関するものも多く、すべて手作業だった時代は田植えも稲刈りも、近隣、一家総出の大変な労働でした。子どもも貴重な労働力でした。今は山奥の棚田でもない限り人力での作業はなく、田植えも稲刈りも半日ほどで済んでしまいます。
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秋分
増位山の森へ行ったら、蝉の声が完全に消えていました。彼岸前はまだときおりミーンミンとか、オーシツクツクとか聞こえていましたが、それがすっかりなくなり静かです。

秋は静寂の季節、と感じるのは夏が喧騒の季節だからなのでしょう。これから野鳥の囀が始まる春まで静かな森です。そういえば、いつのまにかウグイスの囀もやんでいます。
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秋の蚊
蚊取線香をしばらくつけていませんでした。もう蚊の季節も終わったと思っていたからです。ところが、昨夜は痒みで目が覚め、気がついたら左腕を三ヶ所も刺されていました。もう窓を開け放つこともなくなっていましたし、昨夜は涼しくて長袖のシャツをこの秋初めて出して着たくらいでした。

目が覚めたので、腕に痒み止めを塗り、蚊取線香に火をつけました。開け放っていると煙が外に出て行きますが、窓を閉めていたので朝になっても部屋に煙が残っていました。まだ少し蚊取線香があるので、九月いっぱいは使うことになりそうです。
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秋分
古代の遺跡などでは、春分や秋分の太陽の光が差し込んで、ある一定の場所にあたるように設計された建造物があります。暦を知るのにそのふたつがとても重要で、古代の人たちはそれを把握しようとしていたのです。

夏至のころの朝日は部屋の奥深くまで差し込んでいました。日の出の地点が極限まで北よりになっているためです。しだいに日の出が南にずれていき、秋分の今日はわずかに壁に朝日がさす程度でした。間もなく、部屋に日の出の光は入らなくなるでしょう。

夏至周辺の時期、午後の日差しは全く部屋に入りませんでした。南中高度が高く、日没地点が北よりだからです。しかし、お盆を過ぎるころから夕方の日差しが入り始めます。冬至前後では、正午でも日差しが入るようになり、南西側の午後は日差しが部屋の奥深くまで入ります。建物の中にいても日差しの様子がわかり、おもしろいものです。
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秋雨
昼ごろから雨になりました。気温が下がって半袖だと肌寒く、長袖のシャツを出しました。今年は涼しくなるのが早いです。

6月半ばから受診していた神経内科、今日でひとまず通院を終わりました。結局、三種類の薬を飲みましたが、足趾の不快感は軽減しないままでした。「むずむず脚症候群」という診断でしたが、果たしてそうなのかどうかさえわかりません。

ネットで調べると、典型的な症状とは異なっています。治療に使った薬は三つとも作用も副作用もありませんでした。かといって「ではほかになんの病気?」といってもあてはまるものがありません。人間の身体というのは不思議なものだと思いました。

何らかの症状が出たとして、その原因は実にいろいろで、西洋医学の診断というのは、仮説の積み重ねにすぎません。その仮説から漏れ落ちてしまったら、もう手立てが無い。痛みがあるなら痛み止め、眠れないなら睡眠薬、そういう選択肢しかありません。痛みがあるわけでもなく、眠れないわけでもないので、今のところ西洋医学的には何もできないということです。

鍼灸院には定期的に通っています。そちらも今はまだ目に見えるような効果はありません。まだ二週間もたっていませんから、効果を期待するのは早すぎるでしょう。
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彼岸花
明日が彼岸の中日、秋分の日です。田の畦に彼岸花の朱色がずらりと並ぶようになりました。名前のとおり、数日前から開き始めています。時を違えずいっせいに咲くといえば、春は桜、秋は彼岸花でしょう。

ただ、彼岸花は桜ほど好まれているとは思えません。花のひとつひとつを見れば造形的に美しいのですが、なんとなく不吉なものを感じてしまう花です。花のみが先に咲いて、葉がないというのも一因かもしれません。花の色が桜のように淡ければ随分違ったような気もします。有毒草です。

墓地などにもよく咲くため、「死人花」「幽霊花」といった別名もあります。曼珠沙華という華やかな呼び名もあり、俳句ではこちらがよく詠まれます。梵語で「天上に咲く赤い花」という意味です。
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