優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2018年02月

早春
昨日登った雄岡山と雌岡山があるあたりは神戸市西区神出といいます。雌岡山の頂には神出神社があり、ここは東経135度の子午線の真上でもあります。その由緒がこのように記されていました。

「この地に二山がある。 東を雄岡山(241米)西を雌岡山(249米) 古くから信仰の対象とされている。 神代に素盞嗚尊、奇稲田姫命の二神がこの雄岡山に降臨され薬草を採取して住民の病苦を救い、農耕を指導された。二神の間に多くの神々がお生まれになり、この中に大己貴命もこの地でご誕生されたと言う。 このように沢山の神々を出した地であるのでこの地を神出と言うようになった。」

神社の前には展望台があり、目の前に神戸の西部一帯、明石海峡、淡路島が見え、さらに目を遠くやると大阪湾から紀伊半島方面まで見渡すことができます。
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畦火
神戸市西区にある雄岡山と雌岡山に登ってきました。どちらも標高240mほどの隣り合った山で、一度に両方登られることが多いようです。双方ともなだらかな三角錐状のきれいな山です。雄岡山の方がやや低く、先にこちらに登ってから田んぼと住宅の間の道を歩いて雌岡山に向かいました。

気温はやや低めで頬が冷たかったですが、よく晴れて風はなく絶好のハイキング日和でした。神戸市といってもこのあたりは郊外でため池と田んぼがたくさん見られます。その一角で消防団の人たちが出て畦焼きをしていました。
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春浅し
この週末はまた寒波襲来です。二月いっぱいこういう感じなんでしょうか。昨日はその合間の一息つけたお天気でした。昼間の新快速電車はよく空いていて、二人がけの席にそれぞれ一人ずつゆったり座っていました。これくらいの人口密度が公共交通機関でも一番快適です。
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山笑う
今日は少し気温があがりました。所用で大阪に行き、電車の窓から見える六甲山も春の日差しの中でゆったり寛いでいるように見えました。春の山を表す季語が「山笑う」です。冬の山は「山眠る」といいます。眠っていた山が明るい日差しに目を覚まし、微笑んでいるように見えるから「山笑う」なのでしょう。確かにそういう感じがあります。
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春遅し
使っているのはWindowsです。定期的に更新があります。これ、短時間で終わるときはいいのですが、時に非常に長くかかる場合があります。今日はそういう日だったようです。午前中にシャットダウンしたとき、「!」マークが出て、更新プログラムがインストールされたのだな、とわかりました。

そして、午後から立ち上げると「更新プログラムの構成中」と出てえんえんと30分くらいこの状態でした。どうにかならんか、と思います。用があって使いたいからPCを立ち上げているのに。更新に時間がかかるのなら、シャットダウンのときにそのように表示するとか、何か方法はないのでしょうか。

幸い二台持っていますので、予備の方で仕事を済ませました。予備をシャットダウンするときに「!」が出ましたから、今度は用のないときに先に立ち上げて、更新プログラムの構成をすませておかなければいけません。
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春陽
北陸地方の雪は一段落したようです。前回の大雪で国道8号で1500台を超える車が立往生するという事態になった福井県では、知事が今回の大雪に備えて県内の企業に、除雪や県民生活に不可欠なものを優先し、自動車通勤を控えて欲しいとの訴えをおこなったそうです。

こういうこと、もっと普段から積極的にやるべきだと思います。自宅でできる仕事は出勤しなくてもおこなえるような方向に切り替え、惰性で出勤することを減らせば、こういうときだけでなく、通常の通勤事情ももっとよくなるはずです。
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紅梅
寒い日が続いていますが、春は確実に進んでいます。増位山の南斜面でもっとも早く咲く八重の紅梅が開き始めました。2016年の12月は異様に暖かかったので、年末から咲いていました。今年は気温が低く、二月半ば近くになってからようやく開花です。一ヶ月半の差があります。

昨年の冬と今年の冬を平均したら、平年並みになるように思います。少し暖かかったり少し寒かったりすると「異常気象」という話が出ます。しかし、それにどの程度の真実味があるのか。

百年どころか、千年、万年単位で見れば、地球の気温は大きく変動しています。恐竜が闊歩していた時代は温暖でしたし、氷河時代もありました。そう考えると、百年程度の平均なんて地球からすれば一瞬です。
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薄氷
薄氷(うすらい)とは、春先にごく薄く張る氷、あるいは解け残った薄い氷を意味します。寒波の影響で今日はときおり雪が舞っています。増位山の蛇ヶ池もこの寒さで半分ほど氷が張っています。
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春の雪
また寒波が来ています。北陸地方は雪が続き、食料品やガソリン、灯油など生活物資にも事欠くありさまで、大変なようです。連日青空で、日ごと日差しが明るくなる瀬戸内沿岸の住民からは想像もつかないような生活が続いています。こういう話をきくと、雪国には住めないなあと思います。

昔、よく夜行バスでスキーに行っていたころ、目覚めると雪国で、周りから色彩が失われている光景を見ました。空も道も、海すら灰色で、「ああ、ここは遊びに来るところではあっても、自分は住めない」と思ったものでした。最近の豪雪のニュースを聞いてもそう思います。

昨日の鬼追い式は式が進むにしたがって寒さが厳しくなっていきました。本堂の鬼追い式が終わったあとは境内で山伏による護摩焚きがおこなわれました。あまりの寒さに最後まで見ずに帰ってきました。
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余寒
増位山随願寺の鬼追い式でした。いつものように散歩に出かけたら、駐車場にいっぱいの車で、「そうだ、今日だったのだ」と気がつきました。鬼追い式は午後1時からでしたので、それまでに山頂へ行き、普段は開帳されていない重要文化財の毘沙門天像を拝観しました。

鬼追いは本堂を閉めきっておこなわれます。もともとは真っ暗な中でおこなわれたようですが、いまは防災の点からある程度は明りが用いられています。本堂は重要文化財であるにもかかわらず、式は本物の松明を使っておこなわれます。鈴の音と松明の灯り、本鬼が床を踏み鳴らす音が印象に残りました。

乾元元年(1302)に書かれた寺伝「播磨国増位寺集記」によれば、当時、随願寺には下僧(僧兵)が300人あまりいました。疫病が流行したため、後二条天皇の勅令により下僧の50人で追儺会をおこなったのが始まりといわれています。
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