優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2018年07月

夏燕
ツバメが周辺にいるのもあと二、三週間ほどになりました。夕方、窓から向かいのアパートの屋根に十羽ほどのツバメが集まっているのを見ました。これからねぐらへ戻るのでしょう。

裏山がカラスのねぐらになっていて、秋になると子育てを終えたカラスが集団で棲んでいます。夕方、あたり一円から何十羽というカラスが家の周り集まり、それから帰っていきます。単独でねぐらを目指すのではなく、いったん集まるのは何のためでしょうか。ツバメも同じ事をするのだな、と思いました。
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熊蝉
台風が去った直後の昨日は涼しい一日でした。このまま少し涼しくなるかもというのは淡い期待に終わりそうです。天気予報では今週も35℃前後の最高気温が続くとか。日差しの傾きにはすでに秋らしさが漂っていますが、涼しさはまだまだ先のことになりそうです。

クマゼミは日本特産の大型のセミです。鳴く時間帯は主に日の出から正午までの午前中で、日が照って温度が上がる午前7時頃から午前10時頃まで最も盛んに鳴きます。この時間帯は、窓を開けていると周りからシャシャシャともセンセンセンとも聞こえる鳴き声が盛大に湧きあがってきます。

南方系のセミであるため、温暖な地域にしか棲息できません。分布は関東南部・東海・北陸以南の西日本です。最近は温暖化で動植物の分布が変わってきていると聞きますが、関東北部より北でクマゼミは生息し始めているのでしょうか?
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涼し
逆行台風は夜の間に通り過ぎ、いまは雨もやんでいます。深夜になっても雨は降り出さず、風もほとんどなかったので、不思議でした。明け方風雨が強まっていたようですが、それもわずかな時間でした。雨がまとまって降ってくれたのと、日差しがないお陰で今朝は涼しく、久しぶりにほっと息をついている感覚です。
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にわか雨
昨日の午後、久しぶりに雨が降りました。空は明るいのに開けた窓からにわか雨特有のほこりっぽい匂いがして、見ると雨がふりだしていました。5分ほどで終わってしまうくらいの雨でしたが、少し空気が清々しくなった感じでした。

台風12号が接近して、今夜から明日にかけて近畿地方は暴風雨圏に入る予報です。東から西へ向かうという通常台風では考えられないような進路をとる模様です。予想進路を見ると、先日の豪雨災害の被災地周辺へ向かっています。新たな災害が起こらないことを願いたいです。
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入道雲
今日の姫路の予想最高気温は33℃。昨日より2℃低いようです。台風12号が接近しています。太平洋沖から直角に曲がり、東海から関東のあたりに上陸して日本列島を横断し、日本海に抜けるという変な進路が予想されています。

西日本には雨が降るのでしょうか?梅雨明けから20日近く全く雨が降っていません。さっと夕立が通り過ぎてくれれば猛暑も多少和らぐと思うのですが。
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播磨灘が比較的近いので、住んでいるあたりは海陸風(かいりくふう)を感じることができます。海陸風とは海岸地帯に見られる風であり、昼は海から陸へ、夜は陸から海へと風向が変化する風です。

海は暖まりにくく冷えにくい(比熱が小さい)、陸は暖まりやすく冷えやすい(比熱が大きい)ことにより、海陸風は起きます。日中、太陽に熱せられて暖まった陸地に向かって海から風が吹き、夜になると陸地は早く冷え、暖かさの残っている海に向かって陸風が吹きます。

これらが入れ替わる時間帯は無風となり、これが凪です。海風の方が強い風になります。晴天の昼間、窓を開けていると、かけているタオルなどが吹き飛ばされるほどの風が吹きぬけていくこともあります。夜は陸風が穏やかに吹き、これもまた涼しいのです。
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月涼し
梅雨明けからまだ一度も雨が降っていません。にわか雨すらなく、日中は連日激烈な暑さが続いています。ただ、部屋は風がよくとおるので、窓を開けていればかなり暑さをしのげます。

夜になると電灯を点けている部屋の窓は、虫が入ってくるので閉めます。それでも工夫して風がとおるところに座るようにすると、心地よく過ごせます。風をいかにうまく取り入れるか、が夏の過ごしやすさのポイントです。
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大暑
スイカをいただきました。スイカは、季語としては秋のものです。したがって、この句では季語として使ってはいません。夏休みを代表する食べ物という印象があり、秋の季語なのが不思議です。立秋直後あたりにあう季語として考えられたのかもしれません。

厳しい暑さが続いていますが、身辺に秋の気配が漂い始めているのを感じます。日差しの雰囲気が変わっていますし、空の様子にも秋近しを実感します。大寒のころの日差しの強さに驚き、春の気配を感じるのと同じ感覚です。

立春がもっとも寒いころに、立秋がもっとも暑いころにあるというのは、絶妙な暦の配置だと思います。
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大暑
今日は二十四節気の大暑。夏の最後の節気です。最も暑いころで、今年はさらに特別暑く、埼玉県の熊谷市で観測史上最高の41.1℃を記録しました。気象庁は「危険な暑さ、災害と認識している」と語っているそうです。

世界中のメディアも日本のこの激烈な暑さに注目しています。2年後には同じ時期に東京オリンピックがあります。今年と同じような気温だったら、選手にも観客にも犠牲者が出ますよ。マラソンなんて狂気の沙汰です。
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緑陰
木陰の心地よさは夏ならではです。山に登ると意外に涼しいのは木が葉を繁らせていて、その下を歩くため日差しがほとんど遮られるからです。太陽のエネルギーは木々が吸収し、光合成をおこなっています。緑陰は涼しい風が吹き、ほっとできる場所です。山の上で食べるとおむすびもラーメンも数段美味しく感じられます。
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