優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2018年08月

酷暑
朝夕にちらちらと秋の影が見え始めながらも、日中は殺人的な猛暑が続いています。お盆前なので、お墓の清掃に行ってきました。雑草がたくさん生えているだろう、と覚悟しながら行きました。

ところが、雑草すらこのすさまじい暑さに枯れているではないですか。蚊もいませんでした。清掃を終えて花筒にシキミを挿し、ろうそくをたて、線香に火をつけようとしたら、暑さのあまりろうそうくがぐにゃりと曲がりました。これでは墓参で熱中症になる人が出そうです。
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空蝉
空蝉(うつせみ)とは、蝉の抜け殻のことです。蝉の幼虫は数年から十数年地中にいて蛹になり、夏の明け方、地上に出て木などにつかまって脱皮し、成虫になります。森を歩いていると、ときどきこの抜け殻が転がっているのを目にします。

手にとってよく観察すると、蛹のときの姿形のままです。背中が割れて蝉が抜け出した痕跡が残っています。たくさん集めて塩コショウしてさらっと炒めたら、ぱりぱりとして美味しいかもしれません。
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夜の秋
火星が地球に接近しています。7月31日が最接近の夜で、5,760万kmまで近づきました。南側のベランダから南東の方角を見ると、山の上に赤い星が輝いているのがわかりました。8月いっぱいは一晩中観察できるようです。特に天文の知識などなくても、目立つので、すぐに見つけられます。

各地で厳しい暑さが続き熱中症も続出しています。日中は確かに酷暑ですが、少しずつ秋めいてきたと感じられます。朝は涼しくなりました。晩夏のころの夜、感じられる秋の気配を「夜の秋」といいます。
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白蓮
増位山の山上公園の蛇ヶ池で白い蓮が咲き始めています。蓮が咲き始めると、夏は間もなく終わりです。台風が去った後も厳しい暑さの予報で、実際にそうなっています。しかし、秋は確実に近づいていることが感じられます。こういう微妙な季節の変化を感じ取る楽しさ。そのツールとしての俳句の面白さです。
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