優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2018年11月

蜜柑山
このあたりは平地が少なく、山が海に直接落ち込むような地形です。ここに来て特徴的なのは稜線上に林立する風力発電の風車です。伊方には伊方原発もあり、エネルギー供給地として独特の役割を担っていることが想像できます。山の斜面には柑橘類らしいオレンジ色の果実が実っていました。Sadamisaki-houdai-02
駐車場から佐田岬灯台まではコンクリート舗装の歩道を通って行きます。この歩道は豊後水道防衛のために陸軍が佐田岬砲台を設置したときのものをそのまま活用しています。施設は長らく放置されていましたが、最近、観光用に整備されてきています。P_20181124_143639



冬の海
佐田岬メロディーライン(国道197号)は三崎港までで、ここから九四国道フェリーが大分県・佐賀関との間をつないでいます。私たちの車のすぐ前を北九州ナンバーの車が走っており、その車は左折して港へ向かいました。国道197号は佐賀関から大分・別府方面へと続いています。

三崎港から先は県道256号となり、さらに細くなった半島の先端部分を曲がりくねりながらつないでいます。明るい陽光に輝く海の向こうに陸地が見えてきました。九州です。豊後水道をへだてて、大分県の臼杵市、津久見市などが見えます。海は静かで、傾き始めた陽を受け、まぶしく光っていました。P_20181124_142821

小春日
佐田岬半島は愛媛県伊方町にあり、四国の最も西に位置します。中央構造線に沿って長さ40kmに渡って突き出しており、日本で最も細長い半島です。この半島によって瀬戸内海(伊予灘)と宇和海が隔てられています。

この長さだけに、半島の根元から先端まで遠いのなんの。ここの稜線上を貫き、左右に伊予灘と宇和海を眺めながら走れる国道197号の愛称が佐田岬メロディーラインです。道の一部にメロディー工法がとられ、タイヤの走行ノイズがメロディーを奏でます。

道路に大きく音符のマークがついており、そこを走ると「うみ」や「みかんの花咲く丘」が聞こえます。きちんとワンフレーズ歌えるようになっています。
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小春
瀬戸大橋を渡りきると御椀を伏せたような美しい山に迎えられます。讃岐富士と呼ばれる飯野山です。この山の麓の坂出JCTで、大きくカーブする高松自動車道の西行きに入っていきます。川之江JCTで徳島、高知へ向かう車と別れ松山自動車道に入りました。

ところどころ海岸線に沿って走るところもあり、穏やかな海とそこにいくつも連なる瀬戸内海の島々、さらに対岸の広島県の山々までよく見えました。佐田岬に行った後、友人の家がある新居浜に戻る必要があるため先を急ぎ、途中伊予灘SAで少し休憩しただけで、ただひたすら走りました。
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小六月
11月24日、25日と愛媛県に行っていました。24日は佐田岬へ行き、25日は伊予小富士との別名がある赤星山(1,458m)に登ってきました。両日とも暖かく快晴でした。瀬戸大橋を渡ったあとのSAで数台のクラシックカーを見ました。愛好者のグループでしょう。こんな日はドライブにも最適です。P_20181124_101105
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小春日
増位山で蝶が飛んでいるのを見ました。暖かく穏やかな初冬の日差しの中で飛ぶ蝶を見ていると、まさに小春日和、と思います。飛んでいるときに撮影するのは難しいので、止まってくれるのを待ってそーっと近寄りました。IMG_0539

裸木
増位山の蛇ヶ池周辺の楓の紅葉は今が盛りですが、ソメイヨシノは完全に葉を落として冬の姿になっています。青空を背景に立つその姿はすっきりとして冬らしさがあります。IMG_0540



冬紅葉
三連休は晴天が続くようです。10月ごろが行楽には絶好の時期と言われてきましたが、最近は11月の方がお天気が安定し、気温もほどよくアウトドアにはちょうどいいように思います。北海道ではもう雪が降っていますが、姫路あたりでは今が紅葉の最盛期です。IMG_0560
増位山に行ったら、昨日はビッグスクーターの女性が紅葉をバックに写真を撮っていました。今日は同じ場所でマウンテンバイクの男性が撮影。自分を撮るのではなく、愛車と紅葉を写しています。IMG_0552
東屋では赤ん坊と幼い男の子を連れた家族が野外料理を楽しんでいました。山頂まで行って戻ると片付けているところで、「美味しいお昼ご飯が食べられましたね」とご挨拶すると、「紅葉がきれいでよかったです」とうれしそうでした。男の子がバイバイと何度も手を振ってくれました。IMG_0543


冬紅葉
最後の滝である岩窟滝までは3.3km、約90分とあります。ここを抜けてさらに香落渓まで歩くこともできます。私たちはここから引き返しました。戻る道でもまだまだ登ってくる人はたくさんありました。日が暮れるのではと気になりますが、放送で帰りの時間を知らせていました。IMG_0527
<岩窟滝>

紅葉の時期で、不動滝より下ではライトアップイベントがおこなわれるようです。それを目的に来た人もあるのでしょう。

赤目四十八滝の門前界隈で焼きたての草餅を食べました。一個120円のものをふたつです。あつあつでやわらかく、できたてならではの美味しさを堪能しました。IMG_0514
<雛壇滝>
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帰りは鶴橋で夕食を食べることにしました。焼肉と韓国料理のメッカ鶴橋ですが、友人は焼肉が食べられず、和食の店を探していたら、『青魚専門青やDHA』という店に出会いました。まだ時間が早かったので、一組のお客さんしか入っていませんでしたが、青魚専門とはおもしろいと思い、ここに決定。14769256_e
鰯、鯵、秋刀魚などふだんお造りやお寿司として食べることはまずない魚がそういう形で出てきます。どれも新鮮で美味しく、健康にもいいだろうと思いました。店の名前にわざわざDHAと入っているくらいですから、そこを意識されているでしょう。

「青やの青くないメニュー」として、青魚以外のものもあり、私は牡蠣フライを頼みました。これが熱々ジューシーで美味しく、機会があればまた来たいと思いました。


冬はじめ
赤目四十八滝のうち、特に見所とされる滝が五つあり、それらを赤目五瀑と呼びます。最初に見られる不動滝は高さ15mあり、不動明王にちなんで名づけられました。赤目四十八滝へ行くことを地元では「滝参り」と呼び、それはこの滝に参ることを意味します。明治の中ごろまでは、この滝より奥へは入れなかったといいます。IMG_0511
<荷担滝>

次の滝が千手滝でこちらも高さは15m。岩を伝う滝の水が分かれて落水するところから千手観音にみたてたものと思われます。その次にあるのが布曳滝で高さ30m。布を流したように見え、深い藍色をした滝壺の色に水の力を感じます。ここまでがゆったり散策コースです。IMG_0523
<琵琶滝>

そこから先は渓谷ハイキングコースとなります。四つ目の荷担滝は高さ8m。水の落差は少ないのですが、滝がふたつに分かれて落ち、すぐ上にも滝があるため、立体的で渓谷一の景観と言われています。五つ目の琵琶滝は入口から2.8kmにあり、高さ15m。水の流れ方を琵琶になぞらえています。いずれ劣らぬ名瀑です。IMG_0529




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