優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2019年03月

染井吉野
一昨日、家の周りのソメイヨシノも随願寺境内のものも咲き始めました。開き始めると時間単位で花の様子が変わっていきます。ソメイヨシノは里桜としては最もポピュラーで、お花見というとこの桜がイメージされます。クローンなので、同条件ならぴったり同じ時期に咲きます。それゆえ、桜前線の観察も可能なのです。IMG_1716

さんしゅゆの花
増位山山上公園駐車場の入口でサンシュユが咲いています。桜よりほんの少し早く咲きます。梅や桜などピンク系の花が多い中で鮮やかな黄色の花は目を引きます。IMG_1574
ミズキ科で、江戸時代半ばに中国から渡来しました。秋になると紅色の楕円形の実が熟します。秋珊瑚と呼ばれ、秋の季語になっています。IMG_1648


花馬酔木
増位山随願寺の護摩堂の庭にアケボノアセビが咲いています。護摩堂の建っている位置は本堂よりやや高く、アセビの向こうに本堂が見えます。本堂は国の重要文化財に指定されています。大鬼瓦に元禄5年(1692)の銘があり、様式的にも元禄時代を代表する建築です。
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ヤマザクラは高木になるので、幼木時代を除けば、花そのものを目の前で見る機会は意外に少ないものです。IMG_1688
増位山ドライブウェイの途中で、道が増位川の谷を渡るところがあります。そこに生えているヤマザクラは地上高はかなり高いのですが、道がその途中を横切る形になり、花をすぐ目の前で見ることができます。IMG_1698
そこに車を停めて花を撮影していると、すぐ目の前にヤマガラがやってきました。野鳥がこんなに近い場所に自分からやってくるというのは珍しいです。ツツピー、ツツピーとゆっくりしたテンポで囀ります。IMG_1683


辛夷の花
増位山山上公園の駐車場の真ん中でコブシが咲いています。コブシはモクレン科モクレン属の落葉広葉樹。高さは18mに達するといいますから、この木はまだ若いです。基部に薄紅をおびた真っ白な花です。枝は太いものの折れやすく、枝を折るといい香りがするそうです。IMG_1646
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山桜
市川は増位山の麓を南に向かって流れ、播磨灘に注ぎます。対岸の山はヤマザクラが多く、この時期になると華やかです。川べりを散歩したり、河川敷のグラウンドを使っている人もいながらにしてお花見が楽しめるでしょう。
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躑躅
ヤマザクラが咲き始めるころから一気に野山は春の花盛りとなります。増位山随願寺境内で早咲きのツツジの園芸種が満開になっています。増位山ではヤマザクラのすぐ後にコバノミツバツツジが咲き、薄紫色の花が自然歩道を彩ります。それよりもひと足早いツツジです。IMG_1635

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昨日は風が強く窓がガタガタ鳴っていました。今日はおさまっていますが、それでも少し風はあります。桜のころは天候が不安定で、雨が降ったり風が吹いたりすることが多いです。満開になるまでは、風雨をものともしませんが、満開を過ぎると少しの雨や風でも散ってしまいます。それを惜しみながら見るのも桜が毎年与えてくれる感覚です。IMG_1663
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山桜
桜は園芸品種を入れると膨大な種類があります。しかし、最もよく目につくのは山のヤマザクラと里のソメイヨシノです。ほぼ同時に咲き始めるものの、年によってどちらかが早くなったり遅くなったりします。今年はヤマザクラの方が早く咲いています。IMG_1652
周囲の山はヤマザクラが多く、今は毎日のように新しく咲き始めたヤマザクラを部屋の窓から望むことができます。毎年、桜の灯りが点っていくようだと思います。ヤマザクラの花はそばでみるとほぼ白色です。それが少し離れるとあの桜色を生み出します。IMG_1650


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