優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2019年05月

五月

吟遊スイーツ
IMG_2811
締めくくりはスイーツです。アイスクリームのブルーベリーソースがけ、フルーツとヨーグルト、熱い緑茶が出てきました。緑茶がスイーツにぴったりでとても美味しくいただきました。

はつ夏

食 事:初夏のかやく御飯
    桜海老 浅利 蓮根
    牛蒡 うす揚 鶏肉
    お米は山形県産ひとめぼれを使用
    香の物 止め椀
IMG_2810
御飯が出てきて懐石料理も最後に入ります。香の物の中のピンクの彩はタマネギのお漬物でした。異色のお漬物が、これまた美味しかったのです。

ビール
肉料理には相州牛。それを熱せられた溶岩らしき石の上で焼いていただきます。

肉料理:温石焼
    相州牛特上カルビ
    南瓜 隠元 
    割正油 山葵
IMG_2807
IMG_2808
「相州牛」は月齢2カ月の仔牛から約24カ月の出荷まで、南足柄市怒田の長崎畜産牧場で放牧生産された交雑種の肉牛で出荷は年間約200頭。

地下100mからくみ上げる地下水と、大山豆腐のおから、アサヒビール神奈川工場のビール粕などを発酵させた飼料で育ちます。飼育で出た堆肥は肥料として地元農家などに販売するなど独自の生産循環システムを構築しています。

2014年度からは、南足柄市のふるさと納税の返礼品に選定され、一時、出荷停止するほど人気を博しました。農林水産大臣賞の受賞歴もあり、かながわブランドに選定されています。

冷奴
箸休めとは、日本料理で主体となる料理の間に出される小品料理です。食事の途中で気分転換や口の中をさっぱりさせることを目的に供されます。

箸休め:黒ごま豆富
    豆乳掛け くこの実
IMG_2806

先の伊勢海老の料理から次の肉料理につなぐ間に出されました。揚げ物の伊勢海老の味わいを一掃し、肉料理への準備となりました。冷奴が夏料理らしさを演出しています。

夏料理
夏料理とは、材料、器、盛り付けなどに夏らしさを意識した料理を意味します。日本料理は四季の彩りを取り入れますから、どの季節においてもその季節らしさを示すことがもてなしの基本になっています。

強 肴:伊勢海老アーモンド揚
    茄子 甘長 塩 レモン
IMG_2805

強肴(しいざかな)とは懐石料理において、酒を勧めるために本来の献立に加えて出す肴です。私は箱根吟遊お勧めの地ビールでいただきました。

穴子
お刺身の後には「凌ぎ」として蒸し飯が出てきました。

凌 ぎ:穴子飯蒸し
    うすい豆 わらび 銀餡
IMG_2804

凌ぎとは、「食事の正規の時刻までの間に合わせに食べるもの」という意味ですが、凝った器に盛られた美味しいご飯でした。

初鰹
お吸い物の後にはお刺身が出されました。

造 里:本鮪 ハタ 初鰹 あおりイカ
IMG_2803

目には青葉山ほととぎす初鰹/素堂

初鰹を詠んだ句として最も有名なのはこれでしょう。青葉、ほととぎす、初鰹と三つ季語が連なっているものの、焦点があたっているのは初鰹です。今も初鰹は珍重されますが、江戸時代の熱狂ぶりの比ではないとか。初夏、鎌倉、小田原でとれる鰹はそれほど味が良く待望されました。もちろんこの日の初鰹が美味しかったのは言うまでもありません。


玉ねぎ
次にお椀として次のお料理が出てきました。

お 椀:新玉葱すり流し
    帆立と茗荷真丈
    冬瓜 若布 花柚子IMG_2802
玉ねぎの臭みが全く無く、まろやかでとても美味しかったです。


新じゃが
夕食は懐石料理です。この日の献立はこちらから始まりました。

食前酒:すもものお酒
先 付:とり貝 蟹牛乳かんのせ
    アスパラソバージュ 白瓜
IMG_2799

旬 菜:焼蛸白ズイキの黄身酢和え
    新じゃがブロッコリソース
    スズキの若草焼
    湯引ハモ 蓴菜
IMG_2798

旬菜については味付けに応じて食べる順番も説明してくださいました。

夏の宵
まず5階にある大浴場に行きました。男女の浴室は午後10時に入れ替わることになっており、一泊で双方のお風呂を楽しむことができます。お風呂は広々としていて調度品も素晴らしく、露天風呂からは箱根連山が望めました。

湯上りには1階のガーデンラウンジ明星でフリードリンクのサービスが受けられるというので、出かけました。提供された作務衣様の服を着ていれば、館内はどこへでも行けます。湯上りの肌にさらりとしており、浴衣のように前を気にすることもなく、リラックスして過ごせます。

明星ではやや浅黒い肌の東洋人男性のバーテンダーが迎えてくれました。後で聞けば、ネパール出身とのこと。少しなまりはあるものの日本語は堪能で、接客にも全く問題はありません。池に浮かんだ小部屋のような場所でベリージュースをいただきました。IMG_2796

このページのトップヘ