優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2019年11月

山茶花
増位山随願寺ではサザンカが咲き始めています。サザンカはツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹です。寒い時期の花というイメージですが、自生のものは四国・九州あたりが北限の暖かい地方の花です。園芸種のサザンカは品種改良されて寒さに強くなっており、このサザンカも冬中咲いています。DSCN0518


冬紅葉
増位山随願寺境内のイロハモミジの紅葉がきれいです。これだけきれいでも人影はあまりなく、ゆっくり散策して紅葉を楽しむことができます。

今日は暖かく、この写真を撮っていると、トレイルランニングの男性が来られました。これから広峰山まで走られるそうです。増位山と広峰山は峰続きで、稜線は険しいところもなく走るにはいいコースでしょう。
DSCN0534


冬菊
暖かい姫路では冬に入っても菊がきれいに咲いています。増位山ドライブウェイの入口近くのお宅の玄関先に白い小菊がたくさん咲いていました。白菊ですが、近づいてよく見ると所々に薄紅が兆しています。真っ白のものよりも少し温かみを感じます。DSCN0499


小雪
今日は二十四節気の小雪です。冬の二つ目の節気です。立冬の節気はまだ秋の名残が強かったですが、しだいに冬らしさが増してきます。日はすっかり短くなりました。

増位山随願寺境内の放生池の横にシロダモが生えています。シロダモはクスノキ科シロダモ属の常緑高木です。赤い実の横に白っぽいものが伸びていますが、これは花です。雌雄異株で、この木は実をつけているので雌株です。花の後にできた実は一年かけて熟し赤くなります。花と実を同時に見られるという珍しい木です。DSCN0494



冬の山
増位山山上駐車場から蛇ヶ池のほとりを歩いていると、法螺貝の音が聞こえてきました。増位山随願寺は天台宗で護摩を焚いたり、火渡りの行事があったりと山伏との関係も深いです。法螺貝はそうした関係者が吹かれているのかもしれません。DSCN0467


茶の花
増位山梅林の一画で茶の花が咲いています。一本だけだと思っていたら、奥にもう一本ありました。ツバキに似た白い小さな花が下向きに咲きます。花に比べて雄蕊がとても大きな面積を占めるのがこの花の特徴です。DSCN0487


冬の紅葉
増位山随願寺の榊原政邦夫妻の墓所の前にあるイロハモミジが鮮やかに色づいてきました。イロハモミジは自生しているものであれば、15mを超える高さにまで生長します。この木もはるかに高いところで葉を繁らせており、紅葉はそこだけ日差しを浴びて輝いています。DSCN0476


小春凪
穏やかな晴天で増位山の頂からは播磨灘全域が見渡せます。南南西方向に市川の河口があり、その左岸にパナソニック液晶ディスプレイの四角い工場が見えます。その沖合いにあるのが家島諸島の一部クラ掛島です。無人島ですが、釣りをする人があるようです。DSCN0472



冬浅し
キィーッ、キィーッとモズの鋭い鳴き声が快晴の朝に響きます。双眼鏡でどこにいるのか探してみたら、すぐ近くの電線に止まってあたりを見回していました。この鋭い声はモズの縄張り宣言だといわれています。しばらくこうして睥睨し、さっと飛び立っていきました。DSCN0450



小春空
増位山の頂にはベンチが二つあります。前の方のベンチに寝転がって上を見ると、コナラの枝が見えます。コナラはそれほど鮮やかには色を変えず、地味な黄葉です。コナラの美しいのは春の芽立ちのときです。銀色を帯びた薄緑色の新芽の美しさはコナラ独特のものです。DSCN0419



このページのトップヘ