優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2020年12月

ゆく年
2020年もあと数時間で去っていきます。今年が明けたころ、こんな一年になると予想した人がいたでしょうか。新型コロナの世界的大流行、東京五輪の延期、アメリカ大統領選挙の大混乱とさらにそれを微塵も報道しない日本の主流メディア。

後の歴史家がこの一年を振り返ったら、比較するのはどの年でしょうか、1945年の第二次世界大戦の終結?1989年のベルリンの壁崩壊?それらに匹敵するほどの大変革の一年と考えていいと思います。
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大晦日
去年とはうってかわって寒い大晦日です。兵庫県でも日本海側では大雪になっています。家から見える兵庫県中部の山も雪化粧しています。朝はこのあたりでもうっすらと雪が積もっており、初雪でした。
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小晦日
小晦日(こつごもり)は昼ごろから風が出始め午後三時ごろには激しい風となり、家がぎいぎいと鳴るほどでした。夕方、戸外を見ると雪も混じっていました。気象庁のレーダーには寒波の雪雲が流れ込んでいるのが映っています。日本海側は雪で、寒波の中の年越しになりそうです。
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年の内
湖岸を散歩しているのは人だけではありません。大型犬を連れたグループにも会いました。十人ほどで、犬もそれくらいいましたから結構目立ちました。こういうところで散歩するのは犬も人も気持ちがいいでしょう。
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息白し
平荘第一ダムを走っていたときから、小学校高学年くらいの男の子たちがちらほらと走って追い抜いて行きました。走るグループらしく、第二ダムの端のところで記録係の大人の男性がタイムを計っていました。追い抜くとき「おはようございます」と律儀に挨拶しながら走って行きます。

キックボードのスピードは歩行とゆったり走行の間くらいです。ウォーキングの人を追い抜いていき、ジョギングの人には追い越されます。片足で地面を蹴りつつ進むので、それなりに運動量はあります。
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枇杷の花
弁財天神社の藤棚のかたわらでカロリーメイトとチョコレートを食べ、コーヒーを飲みました。フェンスのそばで枇杷が咲いていて野鳥が来ていました。

すぐ前の湖岸には数人の釣り人がいました。以前はブラックバスが釣れる場所として有名だったようです。現在は全面的に釣り禁止になっています。それでもまだ釣りに来る人はいるのでしょう。
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歳末
平荘湖の南岸には弁財天神社があります。平荘第一ダムのすぐ手前に鎮座しています。ちょっと中に入る感じなので気づかない人もあるでしょう。このあたりは古墳も多かったようで、家型石棺の蓋が境内の藤棚の横に残っています。

本殿の隣には鴨塚と慰霊碑がたっています。鴨塚とはここに渡ってきて帰れずに命を落とした鴨を弔ったものでしょうか。慰霊碑は昭和42年建立とありました。その前年、遺跡の発掘調査中に水難事故で亡くなった当時20歳の龍谷大学の学生の冥福を祈って建てられたものです。
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数え日
平荘湖のほとりではクロガネモチが赤い実をつけていました。モチノキ科の常緑高木です。本州から沖縄まで広く分布し、緑の葉と赤い実のとりあわせが美しく、庭木としてもよく植えられています。

「数え日」とは、その年の残りが指折り数えられるようになったころを表す季語です。子どもなら「もういくつ寝るとお正月〜」というところ、大人なら「また一年たってしまった、早いなあ」でしょう。この気持ちがいつごろ入れ替わったのか、それもひとつの大人と子どもの節目なのかもしれません。
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水鳥
別の場所でオオバンが餌を探して歩いていました。オオバンはクイナ科でユーラシア大陸の温帯で広く繁殖します。日本では主に関東より北で夏に繁殖し、冬には南下して越冬します。全身が黒く額の白さが目立つので見分けやすい野鳥です。
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しばらく鴨たちを眺めていました。太陽の光が反対方向から差し、水面に反射してきらきらと光っていました。
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