優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2022年08月

桜紅葉
では、なぜ同じような食事をしていても、がん、高血圧、糖尿病、神経難病、認知症などになる人とならない人がいるのでしょうか。それを『すべての不調は自分で治せる』では確率的親和力の違いだとしています。

この理論を提唱したのは三石巌です。私たちの身体はDNAに基づいて作られ再生されています。その時、代謝酵素が補酵素と完全に結合し代謝を100%実行できれば問題ありませんが、中には2分の1、5分の1、あるいは10分の1の確率でしか結合しない人もいます。

確率的親和力が低いほど代謝に問題を抱えやすく、そこに関係した病気を発症しやすいのです。高齢になるほど慢性疾患を発症しやすいのはこれらの負債が蓄積しているからです。若くして発症する人は、代謝をおこなう部分のDNAに大きな弱点を持って生まれてきたと考えられます。
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八月終わる
現代の食生活では大量の糖質を摂取します。白米、パン、パスタ、麺類、さらに清涼飲料水、スイーツなどがいつでも食べられる生活です。何十年もこうした生活を続け慢性的なビタミン・ミネラル不足になっています。

『すべての不調は自分で治せる』ではこうした状態を「質的栄養失調」と呼んでいます。それが多くの心身の不調の原因です。グルコースが水と二酸化炭素に分解されるまでに多くのビタミン・ミネラルを消費しますが、もしこれが十分にないとグルコースは乳酸になり、細胞に貯まります。

それによって細胞の酸化が進み、さらにミトコンドリアの働きが悪くなり身体の酸化が進むという悪循環に陥ります。この結果起きるのが、がんだと藤川Dr.は述べています。これは三石巌の分子栄養学の理論でも説明されています。
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残暑
糖質制限をおこなうのは、糖質の代謝のためにビタミンB1、ナイアシン(ビタミンB3)などの補酵素が大量に消費されるからです。糖質はこれら補酵素の助けを得てグルコースからピルビン酸に分解され、細胞のミトコンドリアの中でアセチルCoAとなり、クエン酸回路を経て水と二酸化炭素に分解されます。

ビタミンB1は解糖系やクエン酸回路の補酵素として働き、ナイアシンはエネルギー産生、糖質、脂質、タンパク質の代謝、脂肪酸やステロイドホルモンの生合成、DNAの修復や合成など500種以上の酵素の補酵素として働きます。

糖質の代謝にこれらが大量に使われて他の代謝に回らなくなったら、そこで問題が生じます。タンパク質には必須アミノ酸、脂肪には必須脂肪酸があります。しかし、「必須糖質」はありません。ビタミンやミネラルを浪費する元凶である糖質を抑えるのが賢明です。
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秋めく
プロテインを食間に飲むのは、血中のアミノ酸濃度を一定に保つためです。三度の食事には卵、肉、魚が必ず入るようにしています。豆腐などの大豆製品も摂取します。これであわせて今はほぼ2g/kg/日が達成できています。

『すべての不調は自分で治せる』の中では、まずタンパク質をしっかり摂ることが第一で他のサプリメントはその後だとされています。肉や魚が十分食べられない、プロテインを飲むとむかむかするという人は、重度のタンパク質不足で消化酵素が満足に出せていません。

私は最初からBODYWINGホエイプロテイン一日三回、一回24g(タンパク質量18g)を飲めました。これでタンパク質は54gなので、1g/kg/日をクリアできます。2g/kg/日が目標なので、残りは食事で補います。
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新涼
『すべての不調は自分で治せる』の中でまず最初に勧められているのはタンパク質を十分に摂ることです。

『日本人の栄養摂取基準(2020)』では0.66g/kg/日とされています。これでは足りません。健康を維持するためには1g/kg/日、慢性疾患からの回復を目指すには2g/kg/日以上が必要です。体重60kgの人であれば、120gのタンパク質です。これは卵なら20個前後、鶏胸肉なら500gに相当します。

こんな量を食べられませんから、有効にタンパク質を摂取するためにプロテインを使います。私もBODYWINGホエイプロテインを飲み始めました。毎日食間に二度、就寝前に飲んでいます。
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秋めく
七月までは16時間断食を実行していました。オートファジーを有効にするためです。ところが『すべての不調は自分で治せる』にはこう書いてありました。

----タンパク質が不足した状態で代謝をしなくてはならない際は、使い古したアミノ酸が利用されることになります。古いアミノ酸には使い古した原子団やミネラルが結合しており、変形をきたしています。古いアミノ酸を使ったタンパク質は、免疫作用から非自己と判断された場合、リウマチなどの自己免疫疾患の原因となります。(24p)

つまり、オートファジーは身体がタンパク質不足のためやむをえず対応している状態です。そういうことが長年続いたことで慢性疾患の原因になるというのは納得できます。
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虫の声
『すべての不調は自分で治せる』の著者藤川徳美Dr.は三石巌(1901-97)の分子栄養学に影響を受けたと述べています。三石は東京帝国大学・大学院を卒業した物理学者で、それぞれの栄養が分子レベルで体内の代謝にどのように影響を与えるのかを考察しました。

具体的な内容に関しては藤川Dr.のブログやFacebookで触れられていますし、三石自身の著書も『分子栄養学のすすめ』など数冊出ています。パラダイムの転換だと思いました。
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処暑
八月に入ってから、高タンパク、糖質制限、ビタミン・ミネラルを併用する食事をおこなっています。具体的には肉、魚、卵をたっぷり食べ、プロテインを飲み、主食や砂糖を抜き、大量のビタミン・ミネラルサプリメントを摂取するという方法です。

『すべての不調は自分で治せる』を参考にしています。MS(多発性硬化症)が寛解したという事例が載っており、試してみようと思いました。私が患っているCIDPは末梢神経の自己免疫疾患ですが、MSは中枢神経の自己免疫疾患で発症数がCIDPの4倍近くあります。
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朝顔
蔓性植物を建物の外側にカーテンのように育てることをグリーンカーテンといいます。植物は自分自身を冷やすために葉から水を蒸散させるので熱を遮る効果は高いようです。ご近所でアサガオをグリーンカーテンにしておられる家を見ました。残暑の厳しいおり、省エネにも役立つでしょう。
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秋めく
市川沿いの道で大規模に草刈がおこなわれていました。草が車の方に飛び散らないように遮蔽しつつ葛などを数人がかりで刈り、道に積み上げていきます。みるみるうちにすっきりとして、これもプロの仕事だなあと思いました。
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