◆秋
十月に入りました。すでに九月のうちから年賀状や喪中はがきの予約の貼紙が出ており、年々早くなると感じます。そのうちお盆すぎには予約が始まるかもしれません。しかし、年賀状を出す習慣はメールやラインで育った21世紀生まれが大人になるころには廃れているような気がします。

扇風機をしまいました。今年は残暑があまり長引かず秋の訪れが早かったように思います。汚れをふいて発泡スチロールの型で固定して段ボールにおさめようとしましたが、最初はうまくおさまりませんでした。

分解は手順どおりにやり、収納方法は段ボール箱に書いてあります。それにしたがって部品をはめこんでいったのですが、どうにも蓋がしまりません。去年買った扇風機なので、一度収納しています。しまえないわけがない、と段ボールの説明書を見つつ頭をひねりました。

発泡スチロールは四つあり、それぞれ右上、左下などと書いてあります。部品の形に抜いてありますから、間違うわけがない、と思いながらそれでもやっぱり入らない。一度段ボールに入れたものを取り出して、あらためて発泡スチロールの形をよく眺めて入れなおしました。

四度ほどああでもないこうでもないとトライして、とうとう微妙な型の違いに気づきました。その型どおりにきちっと入れないと、なんとなく箱に入るけれど、「正解」には至らない、というパズルのような仕組みになっているのです。できるだけ小さいスペースで扇風機をおさめ、なおかつ部品が壊れないように工夫した結果だろうと思いました。