優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2023年08月

法師蝉
8月最後の日曜日でした。夏休みの宿題に追われている子もいるかもしれません。そういえば、コロナ禍の前までは、夏休みになると子どもたちが夕方に町内放送をしていました。「もう5時半になりましたので、外で遊んでいる人は早くおうちに帰りましょう」

この放送が始まる夏休み最初のころは、まだ日中という雰囲気でした。今頃になると陽が傾き夕暮れ時の気配が強くなっています。コロナは5類になりましたが、まだ放送を再開しないのか、それとももうやめてしまうのでしょうか。
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秋涼
昨夜から急に涼しくなりました。日中は残暑が厳しいものの夜風は涼しく、窓を開けていると肌寒く感じるほどでした。体感気温というのは、いつも突然に変わる印象です。昨日は旧暦7月11日、月はレモン型で少し霞がかかっていました。
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稲妻
昨日の午後は再び入道雲が空のあちこちに成長しました。遠くで雷鳴はしていましたが、雨は降りませんでした。最も近いところで立ち上がっていた積乱雲の中で何度か稲妻が走っているのが見えました。

これらの雲のすべてが太陽の力で一日にして出来上がったものだと思うと、そのエネルギーの凄さにあらためて感服します。考えてみれば自分自身もすべて太陽によって作られているわけで、お天道様の賜物です。
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秋気澄む
空気が澄む季節となり、朝、北北東の方角に笠形山がはっきり見えました。直線距離では14〜5km離れています。市川町、神河町、多可町の境に聳える標高939mの山で、美しい山容から播磨富士と呼ばれます。

市川町、神河町、多可町それぞれから登山道があり、いずれのコースも四季おりおり何度も登ったことがあります。山頂は360℃の眺望を楽しめます。
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秋暁
今朝はよく晴れて金星が見えました。金星は太陽に近いので太陽に近い位置に見えます。そのため、日の出前の東の空、日の入り後の西の空に輝きます。明けの明星、宵の明星と言われるゆえんです。

8月下旬は−4.3等の明るさなので容易に見つけられます。2023年の7月ごろまでは宵の明星として西の空に見えていました。これから2024年の1月ごろまでは明けの明星として東の空に見えます。
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昼の月
昨日、午後の光に誘われてあたりを見まわしていると、昇ったばかりの月が青空の中に見えました。8月30日深夜から31日明け方にかけての満月は今月二度目の満月であり、今年最大の満月(スーパームーン)になります。
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つくつくぼうし
蝉の声の中心はツクツクボウシになっています。クマゼミは盛夏の朝、日が昇ると一斉に鳴き出していました。しかし、ツクツクボウシは正午以降、ときおり一匹が鳴いてすぐに終わります。夏休みの終わりを知らせる蝉です。
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秋爽
数日続いた雷雨やにわか雨は今朝を最後に終わったようです。今日の午後は快晴。空気は澄み、遠くの景色まではっきりと見えます。風は爽やかで季節が一歩進んだと感じます。

昨日まではまだ暦ばかりの秋でしたが、この午後の空を見てバトンは秋に渡っていると感じました。まだ残暑の厳しい日はあるものの、それはもう秋の暑さです。
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秋の村雨
今日も夜明け前に雨がありました。全国的に大気の状態が不安定な状況が続いているらしく、あちこち短時間の大雨に見舞われています。昨夜は上弦の月がぼんやりと霞んでいました。沖縄の南で台風9号が発生しています。来週の金曜日9月1日は二百十日です。
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虫すだく
昼間はまだ蝉の声が聞こえています。クマゼミの声は下火となり、ミンミンゼミやアブラゼミ、ときおりツクツクボウシなどが鳴いています。日が落ちると虫の声がさかんに聞こえ、秋が進んだことを感じます。

伝統的に日本人が秋に感じてきたのは、盛んだったものが衰えていくことに対する寂寥感です。「諸行無常」という感覚も秋に最もふさわしい。もちろん、春も夏も冬もひとときも同じ瞬間はなく、すべては移り変わるのですが。
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