優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2023年09月

今日の月
今朝、目が覚めて時計を見ると5時半を過ぎていました。入院中もほぼこれくらいの時間に目を覚ましていました。夜明けの時間は遅くなって、この時間でもまだ薄暗さが残っています。

昨夜は名月だった、と気づいて外を見てみました。名月は今まさに増位山の稜線の向こうに姿を消そうとしており、月の端の部分がわずかに残っていました。これで来年まで名月とはさようならだなあと思いつつ、沈んでゆく月を見送りました。
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名月
昨夜の名月は雲ひとつなく、くっきり晴れて見事な月を観賞できました。月の出のひとときは地球の自転を実感できるときです。東の山際が白み、やがて月が顔を出し始めます。月影が見え始めると速く、みるみる月は全体の姿を明らかにし、すぐ山の端を離れます。

この貴重なひとときを堪能した後、しばらくしてから再び夜空を見上げました。月はすでに高く昇っており、その下を飛行機雲が伸びていくところでした。雲に月光があたり、そこだけ白く輝いています。飛行機から名月を楽しんでいる人もいたことでしょう。
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ひつじ田
周囲の田の稲刈りが進んでおり、中にはもうひつじがかなり伸びている田もあります。残っている田は黄金色です。田んぼが周りにあるというのはやはりいいです。一年の間に刻々と姿を変え、風景に変化をもたらしてくれます。

水がはられた代田、早苗がわずかに顔を出す植田、真夏の日差しを受けて風になびく青田、金色の波となる稲田、稲刈りが終わっての刈田、再び青さが復活するひつじ田、やがてそれが枯れて枯田となり、水田は冬の眠りにつきます。
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小望月
今夜が名月です。昨夜はその前夜で「待宵」「小望月」「十四夜月」といった季語があります。午後は少し雲が出ていましたが、夜になるとよく晴れ、くっきりと月が見えました。

三週間何もせず検査を受けては食べてごろごろする日々だったので、身体がなまっています。足の痛みはどちらにせよ続くので、それとつきあいつつ運動することを欠かさないようにしようと思いました。
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彼岸花
近大病院から南海バス、泉北高速鉄道・南海電車、阪神電車、JRを乗り継ぎ3時間以上かけて帰宅しました。最寄りの駅を出て徒歩で帰っていると、刈り取られた田があり、畔にヒガンバナが咲いていました。

ああ、やっぱりこれを見ないと自分の秋彼岸にならない、と思いました。海外旅行をよくしていたころ、そこから戻ってくると季節をひとつ損したような気分になったものでした。日本の季節の移り変わりは繊細で、二週間ほどではっきりと変わってしまいます。
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澄む秋
バスは泉北高速鉄道の泉ヶ丘駅行きでした。来るときは金剛駅からだったのですが、どちらからでも帰れます。泉ヶ丘駅は初めてでした。金剛駅よりはるかに大きく近大病院はこのすぐそばに新しい病棟を建設中です。交通の便はこちらの方が便利な感じです。

秋晴れの心地よいお天気でした。近大病院の次の受診予定は11月8日、立冬です。そのころには今回の検査の大半の結果が出ているでしょう。はりま姫路でもらっていたのと同じ鎮痛剤のタリージェ5mgと睡眠薬デエビゴ5mgの処方を受けて帰りました。

睡眠薬は痛みのために入眠が難しいときに使います。痛みがなければ睡眠そのものには何も問題はないのです。ステロイドパルス治療は痛みの程度を変えていませんし、神経伝導速度にも影響を与えていません。つまり、無効と考えた方がよさそうです。
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運動会
午前10時半ごろに退院しました。半袖シャツでしたが、それでも十分快適な気温でした。病院から坂道を下り最寄りのバス停まで歩いて行きました。三週間ぶりに歩く外の世界で、足元が何かおぼつかない感じでした。

ベッドの上ばかりで過ごしていたので退院したら動くように心掛けないといけません。バス停でバスを待っていると、向かいのグラウンドから運動会らしい声が聞こえてきました。平日なので、予行演習だったかもしれません。外の世界に出てきたなあと感じました。
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秋朝日
今の病室は前の廊下から日の出が見えます。今の時期は金剛山のすぐ北にある大和葛城山頂あたりに昇ります。「夜が明けるのが遅くなりましたね」と夜勤の看護師さん。日の出の位置はさらに南へ移動していき、やがて金剛山の頂あたりから昇るようになるのでしょう。
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秋涼
退院することになりました。まだ検査結果が出ていないものもいくつかあります。海外へ検体を送ったものなどは最終的な結果が出るまでに数か月必要なものもあるようです。

昨日、神経伝導速度の検査をしました。ステロイドパルス療法の効果を見るためです。病棟から連れて行ってもらうときに補助員さんに外の気温を尋ねると、かなり涼しくなりましたよ、とのことでした。三週間病院の中でしたから、季節が変わっているでしょう。
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秋社
今日は社日です。春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日を「社日」といいます。雑節のひとつで、生まれた土地の神様である産土神をお祀りする日です。産土神は土地の神様ですが、その土地を離れても一生守ってくださるありがたい神様です。

春の社日は「春社」、秋の社日は「秋社」とも呼ばれ、春社は収穫祈願、秋社は収穫祭の意味を持ちます。
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