優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2024年12月

クリスマス
バッハのインヴェンションをほぼ毎日練習してきて、ゆっくりながら第6番まではなんとか弾けるようになりました。必ずしも弾きやすい順に並んでいるわけではありません。大バッハが長男のフリーデマンの練習用に作った作品集です。

ピアノを習う人たちが一般には初級から中級に入っていく段階で練習すると言われています。子どもの頃少しだけピアノを経験した程度のレベルなので弾くには集中力がいります。

少しずつ毎日練習していれば亀の歩みながらも確実に上達はするものです。こういうところが器楽演奏のよさかもしれません。進歩が体感できるというのは、得難い体験です。
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数え日
クリスマスイブです。キリスト教徒ではないので、クリスマスはプレ新年というイメージしかありません。子どもの頃からクリスマスはそれまでクリスマスムード一色だった街の飾りつけなどが一夜にして一斉に迎春ムードに変わる瞬間でした。

毎年のことながら店舗の飾りつけをやっている人たちは徹夜作業なのではと思います。「数え日」というのはこのころの感覚で、今年もあと残り少なく、指折り数えられるほどになったという意味です。一週間後は大晦日です。
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年惜しむ
今頃になると、「よいお年を」と別れ際に言います。「よいお年をお迎えください」という言葉の略だそうです。いつごろから自分がこれを口にするようになったのかわかりませんが、いい言葉だなと思っています。

子どものときは使わなかった言葉というのがあります。例えば「久しぶり」という言葉です。子どもは「久しぶり」というほど生きていません。子どものときに時間がゆっくり流れるのは、生きて経験している時間がまだ短いからだ、というのも一理あります。
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白南天の実
ナンテンはメギ科ナンテン属の常緑低木で中国原産です。日本には江戸時代以前に伝来し関東以南では露地で栽培されます。庭木としておなじみで、特に冬の花の少ない時期に庭園に華やかさをもたらしてくれます。

一般的なのは赤い実の方ですが、園芸種としては白い実のなるシロナンテンもあります。シロナンテンの方がやや実が大きく、実の量は赤い方が多いです。ナンテンは紅葉しますが、シロナンテンは常緑のままです。

シロナンテンは白と言われれば白ではありますが、よく見ればクリーム色か薄黄色といった方がしっくりくる色合いです。
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着膨れ
抗magニューロパチーで足裏の感覚が鈍く、それを補うために平均台運動をやっています。最近では小学校でも校庭に平均台がありません。平均台はバランス感覚、注意力、集中力、ボディイメージを養うことができます。足裏の感覚にも敏感になります。

近所の小売店の駐車場周囲のブロックがちょうど幅10cmほどで、それを平均台に見立ててその上を歩いています。高すぎず低すぎず、片道150歩くらいのそれを5回ほど往復します。平地ならなんということもない距離ですが後半になると汗ばんできます。

バランスをとろうと全身を使っているからでしょう。集中力も使っています。ターンするときに止まると、地面が少し動いて見えるほどです。他にも似たような塀を見つけては歩いてみますが、ここのものが最も適しています。
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山茶花
サザンカは晩秋から仲冬にかけて咲く日が短くなる時期を代表する花です。ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹で、ツバキよりは咲く時季が早く、花弁が一枚ずつ散るのがツバキとの違いです。今頃のサザンカはまだこれから開く蕾をたくさん持っています。

自生の北限は本州の山口県です。世界各地で品種改良され生垣に植えられて真冬にも咲いていますが、もともとのサザンカは寒さに強いわけではありません。ツバキ科は本来熱帯から亜熱帯の植物で、ツバキ、サザンカ、チャは温帯に適応した珍しい品種です。
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冬至南瓜
冬至にカボチャを食べる習慣があります。カボチャの旬は夏です。それにもかかわらず冬のこの時期にあえて食べる習慣ができたのは、冷蔵庫のなかった時代でも保存ができ、ビタミン類の補給に有効だったからだと言われています。

カボチャ以外ではコンニャク、ニンジン、レンコン、キンカンなどを食べる習慣もあります。カボチャ(ナンキン)も含めすべて「ン」がつくことから、運がつくという縁起をかついだようです。

また小豆のように赤い食べ物で邪気を払ったり、冬至粥を食べる習慣もあり、粥に小豆を入れることもあります。昨日は塩蒸しカボチャを作りました。簡単にできるカボチャ料理の定番です。
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冬至
今朝の神戸の日の出は7:03でした。それゆえ、まだ午前7時では薄暗さが残っています。最も日の出が遅いのは1月3日-13日の10日間で7:07です。初日の出は7:06。日没はすでに遅くなっているので、三が日が終わるころには夕暮れが遅くなったと体感できます。

1月5日が小寒、寒の入りです。最も寒いころですが暦のうえでは晩冬です。俳句をやって日差しで季節を図るようになると、寒暑の体感よりも日差しの季節感が身近になりました。
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たい焼き
たい焼きは鯛を象った金属製焼き型であんこを小麦粉の生地で挟んで作られる和菓子です。今川焼から派生したものというのが定説ですが、なぜ鯛の形なのかはよくわかっていません。別に何でもよかった気もしますが、おめでたい魚だからよかったのでしょうか。

最近ではあんこの他にクリーム、チョコレート、カスタードクリームなどのバリエーションがあります。海外でも人気が出てきて、ベーコンやチーズを入れたものまであるというから驚きです。
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兵庫県の最北端は豊岡市竹野町の猫崎半島、最南端は南あわじ市沼島、168.5km離れています。中央に中国山地の東端が走っており、ここを境に気候は大きく日本海側と瀬戸内海側に分かれます。

日本海側は但馬であり、冬は「弁当忘れても傘忘れるな」といわれるほど南北で大きく天気が異なります。日本海側はズワイガニの水揚げが多く、この時期はJR西日本が日帰りのカニ列車を走らせます。

雪景色を眺めつつ温泉に浸かって新鮮なカニをお腹いっぱい食べるのは至福のひとときです。南端の南あわじ市では年が明けると水仙が咲き始め観光客を集めます。
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