優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

2024年12月

冬至
2024年はあと10日で終わります。21世紀もほぼ四分の一が終わって、そろそろ21世紀後半の話が出てきそうです。産業革命以前の世界というのは、生まれて死ぬまでたいして社会は変わらなかったはずです。

ところが、20世紀後半以降、特にインターネットが普及して以降の21世紀は、かつて100年、200年の単位で起きた変化が数年で起こっています。自分が子どものころなんて、今からすれば石器時代みたいな気がします。
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一陽来復
一陽来復は冬至を意味します。悪いことが続いた後に運が開けることで、易の用語です。易はいいことばかり、悪いことばかりは続かないという考え方に基づいています。陰陽が極まれば逆のものに転じます。

冬が極まれば春へ、夏が極まれば秋へ、季節の歩みもそうです。冬至は天文学的に言うと太陽が南回帰線の真上から地球を照らすときです。冬至を過ぎると地球から見た太陽は北へ移動し始め、春分に赤道の真上に来ます。

この太陽の動きを古くから人類は知っており、暦を作ってそれを正確に表現しようとしてきました。一年の基準になる動きであり、農耕に欠かせません。古代の巨石文化の多くがこれら冬至、春分、秋分、夏至の太陽がある一点に当たるよう設計されています。
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冬至
「よみがえり」と入力したら「黄泉がえり」と出てきました。蘇るとは、実はそういうことかもしれません。いったん死んだものが再び命を得て戻ってくる。蘇りはキリスト教の信仰の基盤ですし、各地の神話にも多数出てきます。

日本神話の最初、イザナギとイザナミの話でも、黄泉の国へ行ったイザナミを尋ねてイザナギが出かけていきます。そこから逃げ帰ったイザナギが両目と鼻を洗ったらアマテラス、ツクヨミ、スサノオが生まれます。

クリスマスは、冬至を祝うヨーロッパの土着の祭りをキリスト教が採り入れたものだというのが有力な説です。太陽の光が最も弱まるとき、太陽の復活を祝って人々が祭りを行うのは、素朴な信仰として自然なことです。
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日向ぼこ
最近は冬でも日傘をさしている人を見かけます。お肌のため、とか言ってできるだけ日光にあたらないのが大事だと極端なことをいう人がいます。しかし、ある程度日差しにあたるのはビタミンDの活性化、気分の安定、体内時計のリセットのために必要です。

ビタミンDの活性化は特に重要で、免疫機能を高め、骨や歯を丈夫にします。緯度の高い地方の民族ほど肌の色が白い傾向なのは、紫外線を有効に取り入れるためです。赤道に近いほど肌は黒く、極に近いほど白くなります。

黒人が極に近いところで生活すると免疫機能が落ちやすかったり、逆に白人が赤道に近いところで暮らすと皮膚がんのリスクが高まります。自然に適応するように進化したのであり、人間の都合でそれをどうにかすることはできません。
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初雪
寒波がきて兵庫県の北部では雪になっているようです。自宅からは兵庫県中部の但馬と播磨の境にある山が雪化粧しているのが見えました。中国山地の東の端です。兵庫県は旧の国で言えば摂津、播磨、丹波、但馬、淡路という五つの国が一緒になっています。

兵庫県は今年注目を浴びました。あらためて60年間も副知事が前代のあとを次いで知事になってきたことを知りました。そんなことを許していたのも、この良くも悪くもごっちゃまぜで県としてのまとまりのなさゆえではないかと思いました。

兵庫県全体のことを県民自身があまり考えていない感じです。今回の騒動であらためて「兵庫県」に目を向けた人も多かったのではないか、と思います。
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踵に痛みを感じて見てみたら、ひび割れて血がにじんでいました。こんなことは初めてです。こういう痛みは鋭く、侵害受容性疼痛の特徴です。抗magニューロパチーによる神経障害性疼痛はしめつけるような鈍痛で形容しにくい痛みです。

保湿クリームを塗るのは肌に少し湿り気があるときが有効です。お風呂上りは踵の皮膚も柔らかくなっています。これまであまりクリームなんて使ったことがなかったのですが、この冬は活躍しそうです。

皹(ひび)としましたが、血がにじんでいる状態は厳密にいえば皸(あかぎれ)です。あかぎれはひびよりも傷が深く真皮に達しています。毛細血管は表皮にはないので、傷が表皮までの間は血が出ないのです。
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大霜
寒い日が続いています。12月半ばから急に寒くなりました。快晴の朝は冷え込み霜がいちめんにおりています。近所の橋の上を出勤の車が列をなして渡っているのが目に入ります。川向うの東側に山が迫っているため部屋に日が差し始めるのは午前8時半ごろです。
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パネルヒーター
部屋で暖房器具として使っているのはパネルヒーターのみです。筒状の中へ腿から先を入れ、この筒状の内部に発熱パネルがあって温まります。薄手で上の部分をジッパーで組み立てる形状になっています。送られてきたときはくるりと丸まっていました。

「北国のこたつ」という商品名なので、こたつが発想のもとになっているのでしょうが、従来のこたつのように嵩張りません。デザインも発想も秀逸です。本体の上に毛布をかければ椅子に座ったままでこたつと同じような感覚で使えます。
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手袋
部屋にはストーブやエアコンといった部屋全体の空気を温めるような暖房器具は置いていません。瀬戸内海沿岸部で冬の寒さはたかがしれています。それゆえ、早朝の室温は低くパソコンの作業をするときも薄手の手袋をつけてキーボードを打ちます。

手袋は「つける」のか「はく」のか、地域によって使い方に差があるようです。私は、文章で書くときは「つける」を使いますが、話すときは「はく」といいます。文章は標準語で、話すのは播州弁でというようなものでしょうか。
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疼痛には侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛があります。前者は疼痛として一般的にイメージされるもので、怪我をしたときなどに起きるものです。疼痛によって異常が起きたことを知り、手当ができます。身体を守るための疼痛本来の役割はこちらです。

一方、神経障害性疼痛は疼痛を伝達する神経そのものが傷ついて異常な信号を発し続けるものです。意味のない痛みであり、抗magニューロパチーによって私が感じている痛みはこちらです。程度の差はあれ、意識がある間はずっと痛みがあり難治性です。

ヤマイダレは病、痛、疾、疫、疲などと望ましくない状態を表す漢字に使われています。疼痛は不快な感覚であり、病院受診の最大の動機になります。ただ、複雑な感覚でもあり、私の場合も何か別のことに集中していればその間は疼痛が軽減されています。
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