落葉
ダイエットの科学―「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』を読みました。巷にさまざまなダイエット法が溢れていますが、健康を害するようなものも少なくありません。本書は双子研究の世界的権威で、近年は腸内細菌の研究でも知られるロンドン大学の医学博士が、腸内細菌の観点からどのように食べればよいのかについて書いています。

腸内細菌は指紋のようにすべての人が異なるものを持っており、一卵性双生児であっても同じではありません。そして、どのような腸内細菌を有しているかということが、太りやすいかどうか、どのような慢性病(がん、循環器疾患、糖尿病、アレルギーなど)にかかりやすいかをも左右すると言っています。

腸内細菌は近年注目され研究が進んでいる分野で、免疫や心の問題にも影響を与えていることがわかってきています。著者は腸内を自分の庭と考え、そこに棲む微生物を慈しみ共存することが健康に望ましい影響を与えると言っています。健康になりたい人の食事法として、著者が進めるのは次のようなことです。

1)摂取する食品の種類を増やす。特に、果物、オリーブオイル、ナッツ、野菜、豆類など。成分としては食物繊維、ポリフェノールを意識する。
2)加工食品には要注意。特に低脂肪とうたっているような食品には注意し、加工度、添加物の少ない食品を選ぶ。ヨーグルトやチーズも伝統製法で作られているものを食べる。
3)発酵食品を取り入れる。
4)肉は少なめにする。
5)祖先の食生活はかなり不規則だった。間欠的に断食を入れたり、何食か抜いたりする。
6)砂糖を減らす。ケーキやスナック菓子のようなものも控える。
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