余寒
増位山随願寺の鬼追い式でした。いつものように散歩に出かけたら、駐車場にいっぱいの車で、「そうだ、今日だったのだ」と気がつきました。鬼追い式は午後1時からでしたので、それまでに山頂へ行き、普段は開帳されていない重要文化財の毘沙門天像を拝観しました。

鬼追いは本堂を閉めきっておこなわれます。もともとは真っ暗な中でおこなわれたようですが、いまは防災の点からある程度は明りが用いられています。本堂は重要文化財であるにもかかわらず、式は本物の松明を使っておこなわれます。鈴の音と松明の灯り、本鬼が床を踏み鳴らす音が印象に残りました。

乾元元年(1302)に書かれた寺伝「播磨国増位寺集記」によれば、当時、随願寺には下僧(僧兵)が300人あまりいました。疫病が流行したため、後二条天皇の勅令により下僧の50人で追儺会をおこなったのが始まりといわれています。
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