晩秋
23日の夜の風雨は強かったようですが、朝にはほぼおさまっていました。支笏湖第一寶亭留翠山亭はこじんまりとしたホテルで、調度品が中国風のもので統一され、北海道の四季の山並みを題材としたシルクスクリーンが随所に飾られて落ち着いた雰囲気でした。

朝食の後ロビーで水出しコーヒーをいただきました。泊まった部屋の隣にもロッキングチェアなどが置かれたスペースがあり、中国茶を自由に味わえるようになっていました。

チェックアウトするころはまだ雨が少し残っていたので、荷物を車に置き傘をさして湖岸まで行きました。目指したのは山線鉄橋です。支笏湖から流れ出す千歳川にかかる小さな赤い鉄橋は、明治の末ごろ王子製紙によって建設されたものです。

発電所をつくり、支笏湖一帯の豊富な木材を苫小牧まで搬出するために敷かれた軽便鉄道の名残です。今は線路はすでになく、湖岸をめぐる遊歩道の一部として残されています。このあたりを散策しているうちに雨はあがり、雲が切れて青空が見えてきました。
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