鵙高音
神経難病になったことは必ずしも不運ではありません。進行が極めて遅い神経難病であるというのは、むしろ幸運かもしれないと思うようになりました。難病の中には急激に症状が進み心身が衰えてしまうものも珍しくありません。

進行がゆっくりだということは、自分の動ける時間や寿命を考えながら暮らせる機会ができたと考えられます。人は誰もがゆっくり進行していく「老化」という病にかかっています。でも、健康なときはそれを意識しません。

今日と明日、来月、来年、それらは同じだろうという錯覚から逃れられません。実はそうではないのに。諸行無常、今このときと同じ瞬間は二度と訪れません。いくらそれを意識しようと思っても健康である間は意識できない、そういう思考回路になっているのです。
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