二月
長久寺、法案寺南坊、大乗坊は大都市のど真ん中で座る場所もないような狭い境内でしたが、大国主神社はそれなりの広さに恵まれていました。大黒天とは、インドのヒンドゥー教のシヴァ神の化身のひとつであるマハーカーラが大国主命と習合した神様です。

大国主は農業・商業・医療の神であり、国津神の代表的存在として荒ぶる八十神を平定する祟り神の側面も持ちます。破壊と創造の神としてシヴァ神と習合したのです。狛犬の代わりにねずみが社殿の前に据えられていました。

大国主には神話の中で素戔嗚に殺されそうになっていたねずみを助けたエピソードがあり、ねずみは大黒天の使いになっています。新しく寄進されたもののようで、古い狛犬が境内の隅で居心地悪そうに座っていました。
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