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紅葉忌
10月30日は明治を代表する小説家・尾崎紅葉の命日です。代表作の『金色夜叉』で主人公・寛一の許嫁お宮は結婚を前に彼を捨てて富豪に嫁ぎます。「今月今夜のこの月を僕の涙で曇らせてみせる」という寛一のセリフは有名です。
恋愛とお金は古今東西のエンタティメントのテーマです。昔は金のために恋を捨てるなんてと思いましたが、今なら恋愛がそれほど素晴らしいものか、と思います。恋に盲目になるのも、金に目がくらむのも似たようなもので、双方とも煩悩です。
学生時代、スタンツで寛一役をやったことがあります。お宮の役をやった子は若くして亡くなってしまい、『金色夜叉』というとそのことを思い出します。
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