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鏡餅
年末年始を温泉で過ごすときはできる限り宿でゆっくりします。観光施設は営業していませんし、宿自身が迎春の装いで華やかだからです。
鳴子温泉は芭蕉の『おくのほそ道』に登場します。芭蕉が曾良とともにここを訪れたのは、現在の暦では元禄2年(1689)7月。仙台藩と山形藩の領国境ということから、彼らは「尿前の関」で厳しい取締りに会いました。
鳴子の湯にゆっくり浸かる余裕もなく、難所の中山峠を越えてその日のうちに出羽の堺田に到着しています。『おくのほそ道』のこの部分の記述は宿の壁に書として飾られていました。芭蕉たちが歩いた道は遊歩道として整備されています。
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