和田神社の次は寿老人の薬仙寺です。第60代花山天皇(968-1008)は若くして妻を失い、藤原氏の策謀で退位に追い込まれます。出家して花山法皇となり三田市の花山院に隠棲しました。法皇は大輪田の海を愛し何度かこの地を訪れたと言われています。

境内には平清盛が後白河法皇を幽閉した「萱の御所」跡の碑があります。もとは天台宗でしたが、延文元年(1136)に当時の住職真如が念仏修行に訪れた時宗の僧国阿の門弟になり時宗に改宗しています。

元弘3年(1333)後醍醐天皇が配流先の隠岐を脱出。体調を崩してここに身を寄せていた時に薬水を献上したところ快癒しました。それ以前は福巌寺という名前でしたが、薬仙寺の名を賜わっています。
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