彼岸明
MAGNはつい最近までCIDPの一種とみなされていたことから独自の患者会はなく、CIDP患者会に間借りする形になっています。これによる弊害を感じました。CIDPの患者、それも古参の人ほどCIDPとMAGNは違う病気だということの理解が難しいようです。

CIDPにはIVIg、ステロイド、血漿交換という三大療法のいずれかが有効です。そのため、MAGN患者に対しても「何かをやってみるべき」という風潮が強い。MAGNの患者のひとりがステロイドを試そうと思うというのを聞いて、私はやめた方がいいと思いました。

なぜならステロイドは医療文献の大半でMAGNには無効と書かれているからです。ステロイドには、易感染性、糖尿病、血栓症、動脈硬化などさまざまな重篤な副作用があります。無効とほぼわかっている治療をこれほどの危険を冒してやる意味がありません。
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