□◆□…優嵐歳時記(467)…□◆□

  風そよぐ皐月の土手の茅花かな  優嵐

「皐月」は陰暦の五月をさし、陽暦の六月ごろに
あたります。今日は陰暦では皐月九日です。「茅花
(つばな)」はチガヤの花穂のことです。白い毛が
密生し、川原や畑のまわりや土手などに群生して
います。

日の光を受け、白い茅花が風にゆれているさまは
なかなかに美しいものです。「茅花」は季語のような
気がしますが、手元の歳時記にはいずれも載って
いませんでした。茅花が咲くころの湿気を含んだ南風
を「茅花流し」といい、これは夏の季語になります。