□◆□…優嵐歳時記(529)…□◆□

   白木槿咲く路地抜けてポストまで  優嵐

木槿(むくげ)は人家の生垣、畑垣として植えられ、花の時期
は夏から初秋にかけてです。一日咲くと凋んでしまいます。
「槿花一日之栄」という言葉があり、はかないものの代名詞
といえるかもしれません。花はみなはかないから美しいとも
いえますが。

八月も間もなく終わりです。目の前を流れる市川の向こうの
山には、このあたりに生息するハシボソガラスの集団ねぐらが
あるらしく、繁殖期が終わった今頃からは朝と夕方にカラスたち
が近所の屋根や電線に集まってきます。そこから朝は各地へ
散っていきますし、夕方はそれからいっしょにねぐらに向かう
ようです。おもしろい習性だと思います。