□◆□…優嵐歳時記(533)…□◆□

   いにしえの興亡数多虫すだく  優嵐

5月から読み続けている『ローマ帝国衰亡史』(全10巻)、
ようやく8巻の途中まできました。あれこれと他の本も道草
しながらですので、ゆっくりとした歩みです。8巻ではローマ
帝国そのものは登場せず、周辺国家として起こり、のちに強大
な宗教国家となっていくマホメットとサラセン帝国が取り上げ
られています。

こうしてローマ、ペルシャ、さらには大小さまざまな国家と
民族の興亡を見ていくと、時代や宗教が変わっても人間がやる
ことの基本はほとんど変わらないものだ、ということがよく
わかります。

秋に鳴く虫を総称して「虫」といいます。まだ昼間はセミが
鳴いていますが、夜になると、虫の声が聞こえてきます。
「虫」は秋の寂しさ、命の儚さを感じさせる季語です。